- ホームラン 2010年 04月号 [雑誌]/著者不明
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野村克也さんは楽天監督時代、マー君を
始めとする当時の新人選手たちに
「君たちは何のために生まれてきたんだ

と質問しましたが、誰も答えられなかった
そうです。
野村さんはこれに対し
「世のため、人のために生まれてくるんじゃないのか

と言ったそうです。
さらに野村さんは、この雑誌のインタビュー
で、このようにおっしゃっていました。
「その精神がなかったら人間社会は続いていかない」
「皆、自我の欲求だけで生きていたり、自己満足だけでやっていたら人類滅亡してしまう」
まさに私が野球を通して、子供たちに教え
たいこと。
それがこのコメントに凝縮されています。
チームも一つの社会。
そこでは、自分さえよければそれでよいと
いう論理は通用しません。
協力すること。
助け合うこと。
そして友情を育むこと・・・。
子供たちには、一人の社会人として生きて
いくための素養を、この野球を通して身に
付けていって欲しいと願っています。
誰一人として価値のない人間など存在
しません。
世のため人のために生まれてきたということ。
それは、すなわちすべての人間が価値の
ある、なくてはならない存在だということが
言えます。
以前、子供たちを集めて、この野村さんの
言葉を参考に話して聞かせたことがあり
ました。
人は何のために生まれてきたのかと。
そして、上手い、下手関係なく、みんな
価値ある大切な存在なんだということ
を・・・。
そのとき、一緒に聞いていた保護者の
一人が涙を流されていたのを、今でも
はっきりと覚えています。
その保護者の子は周囲に馴染めず、
監督からも一時期見放されたような
感じの子でした。
野村さんはさらにこういうことも、この
雑誌インタビューでおっしゃっていました。
「考え方が取り組み方になる」
「監督なんていうのは、選手にそういう考え方のエキスを注入するのが大きな仕事」
「監督業なんていうのは、”気づかせ屋”だって思っている」
小・中・高のどの指導者も心得なければ
ならない、核心をついた話ではないでしょうか

一人でも多くの指導者が本質を理解し、
子供たちにとってなすべきことを考え
た上で指導にあたっていただきたい。
職権乱用ほど酷いものはありません


