おいでませ流星堂。 -10ページ目

お試し見本

少し見辛いでしょうが下に本文の抜粋を。こちらは『胡蝶の夢。』の冒頭です。














空の天頂に満月が丁度達する頃。里の中でも大きい屋敷、その床の間で人影はただ紙をめくっていく。

ここに勤める使用人さえ眠りにつく時間だというのに月明かりの下で一人、分厚い本を開いていた。

人影、稗田阿求が眺めているのは幻想郷縁起と銘打たれた書物。それはこの家に住んだ先祖が編纂した過去の幻想郷の姿そのもの。

しかし字面を適当に流し読みしているだけではその知識も頭に入らず、いたずらに眠気を誘うだけの物と成り下がってしまう。尤も、いま欲しているのは本の中身ではないのだが。

「……そろそろ寝れるかな」

勉強家でない訳でもないがこんな夜遅くまで打ち込むほど阿求は熱心ではない、というよりその必要もなかった。

一度見聞きすれば、もう忘れることが無いからだ。

求聞史の能力。それは虚空蔵より空海や日蓮が授かったとされる記憶の秘術。といっても日常生活ではそう役に立つことでもなくせいぜいお使いに頼まれたものを忘れない程度である。

「次起きるときは朝だといいのに……ふぁ」

眠気からくる欠伸を噛みころし布団の中へいそいそと潜り始める。月明かりの中もぞもぞと蠢動する布団の塊はまるで妖怪のようだ。

妖怪もとい阿求の動きが止まって数分、毛布のどこからか穏やかな寝息が聞こえてきた。





と、こんな感じになっております。

ほんの少しですが、いかがでしたでしょうか。



例大祭前に

表紙が少し変わりました。

といってもそこまで大々的なものではなく、シルエットに濃淡が加わった事くらいでしょうか。

完全に入稿が終了しましたので後は当日、スペースで確認する事になるかと。


創想話の方に最近というか数ヶ月ほど作品を上げていませんでしたが、

そろそろ書き溜めたもの二つを上げる予定です。

例大祭前に上げるつもりですので宜しければどうぞ。

先に上がるのは魔理沙、霊夢、霖之助メインの、

「ともだちのはなし」  だと思われます。



それと明日辺りに「胡蝶の夢。」の中身を一部抜粋してこちらのトップ記事に

続きという形で載せます。ですので続きを読むからどうぞ。


…というかこのブログ、続きを読むってあるのかな?

それが適わなかったらまた違う方法でお目にかかりたいと思いますので。

進展〆?

先日、25日に入稿が終了しました!

これで例大祭には紹介した本が出せそうです。

文庫本(サイズA6)の104頁で、頒布価格は500円を予定しております。


私はこういった活動が初めての若輩者では有りますが、

もし宜しければ例大祭当日、つー53bでお会いしましょう。