太陽の簒奪者/野尻抱介
いやぁ、面白かった。
久々にSFらしいSFを読んだ気がする。
あ、いや。
SFらしいSFが出ていないという意味じゃなく、私が買って居なかった、という意味だ。
野尻さんは、富士見ファンタジアのクレギオンシリーズからファンだったので、名前で即買い。
帯を見てると、星雲賞受賞作、ベストSF2002国内編第1位。かなり高い評価を受けているようだ。
確かに、面白かったもんな。
2002年にこんな面白いのが出てたのに3年間も気づかなかったのか、と思って良く見てみると、2002年にハードカバーで出ていたんだな。私にはハードカバーを買う習慣がないので、気づかなかった(笑
さて、中身のほうだが。
ファーストコンタクトもの。ハードSFだ。
ところが、非常に読みやすい。
流石、ライトノベル出身だけあって、私のような硬い文章を読み続けると挫折してしまうような人間でも、抵抗なく読み進めることが出来た。
導入は、
太陽を覆うリングが突如として現れた。
それは、地球の公転軌道と平行であった為、地球の日照時間が激減
し、このままでは氷河期に突入してしまう。
このリングは、誰が何の目的を持って作ったのか。
何も分からないまま、地球を救うために、リングの破壊ミッション
が始まった。
てな感じで始まるわけだが。
物語が終わるまでは、非常に長い年月がかかるんだよな。
まったく未知の、知的かどうかすら判別できない、炭素型なのかどうかも怪しい生命体とのコンタクトだ。
あらゆる可能性を網羅し、仮説を切り捨て、徐々に真実に近づいていく。その過程は、まさにSFの醍醐味って感じだ。
読みやすい文章だと思うし、「ライトノベルは読むけど、ハードSFはちょっと・・・」と思っている人にも薦められるんじゃないかと思っている。
というか。薦める(笑
太陽の簒奪者/野尻抱介 ハヤカワ文庫 本体640円+税
追加:とらのところにトラックバック返し
いやぁ、面白かった。この、近未来もののハードSFって書くのが非常に大変だと思うのだ。
基本的にギミックとして、現在十分に可能だと思われているものしか使用できないから。
その制約の中で。
こんなに驚かせてくれる。こんなに楽しませてくれる。すごいよなぁ。
--ryuuri/りゅうり/流離