久しぶりの更新です。
 
本件、簡単なレポートは、大阪わらじの会のホームページでシブが報告しています。
 
この沢で落石事故により、私自身が負傷してしまいました。
手術および2週間の入院と、そしてリハビリ。色んなロスが発生し、悔やんでももう取り戻せないことなので、もうこのような事態とならないように、当日の山行を振り返ります。
事故発生直後の状況からすると、この程度で済んだのが奇跡と思えます。仲間に助けられながらの下山、最寄りの消防署からの緊急搬送、緊急手術、そして本手術と今日までの急回復には、様々な幸運があったと思います。
 
 
メンバー:シブ&コージ、O塚君
 
丸塚谷へ橡谷林道から下降する。すぐ本流を見送ってさらに下っていくが、林道が右岸上を走っているのでガードレールも時折見られかなり人臭い。しばらくすると二又の一ノ沢(右又)が合流する。
降雨の後なので、一ノ沢の入口の滝もシャワーで越えて溯行を始める(8:20)。
 
しばらく河原状ですが、すぐに右又二ノ沢との二又で左又へ(8:35)。
出合は巨大ゴーロで埋め尽くされて伏流ぎみだが、両岸啜り立っている。ゴーロを過ぎると小滝が連続する渓相となるがどれも淡々と越えることが可能。右岸側はゴーロになっていて巻くこともできる。
 
一旦、河原となり開けるが、この先谷幅が極端に狭まり、巻くことが不可能な岩溝状に滝が連続する。8m、1m、1m、CS6m、階段5m、4mと続くが、どれも快適に越えて行くことが出来た。この間の馬目谷や今回見ても、O塚君は、どんな谷の溯行も問題なくわらじの頼もしい新戦力だ。
 
また小河原となるが、この先は更に谷幅が狭まり両岸がそそり立っていてここからが、核心と思わせる光景となる。1m、2m、1m、3mの小滝の先に、二段30mの下段滝とその左岸に切れ込んでいるルンゼに掛かる滝が見えた。(10:00位)
イメージ 1
 
数個の小滝をこなし、二段30mの攻略に取り掛かる。
(実際には、左岸ルンゼ登攀となってしまった。)
 
1ピッチ目:私・シブ・O塚
 
階段状になっている本流側の滝を、5~6m登ってから、バンドを伝ってルンゼ内にトラバースする。二番手は中間八の字で確保。
 
2ピッチ目:私・シブ・O塚
 
左のカンテに取り付いて、チムニーに入り突っ張りで上昇する。ハーケン一つで中間支点を取った。ここも二番手は中間八の字で確保。
 
3ピッチ目:私
 
階段状を少し上がり、そのままロープを伸ばしブッシュを束ねて中間支点として、左へトラバースして苔むした岩場を左上しようと試みるが、支点も取れずホールドもないため引き返す。左上した先には滝の右サイドにある登れそうな岩溝が窺えた。フラットソールがあれば、左上で出来たと思う。
2人を一旦、同じ所まで登って来てもらう。
 
4ピッチ目:私→O塚君→私・シブ・O塚

そのままルンゼのその先にあるオフウィドゥスの突破を試みる。オフウィドゥス内は狭く案外被っていることとスタンスも少ないので人工を要すると判断しアブミセットを持参してきていたO塚と交代する。
  オフウィドゥス中間部まで上昇するがその先でやはり窮屈になり苦労する。やはり抜け口が悪いようで再びリードを交代。O塚がセットしたアブミからはオフウィドゥスの外にある壁のクラックにスリングアブミをセットしてオフウィドゥスを抜けて、それしかない直径50㍉程の一本の灌木まで上がる(約10m)。
 しかしここには3人は居れないので、その立木から滝身へ岩場にのっている草付地帯を左へ回り込んでいき様子を窺いに行くが、二段目の滝の右サイドにある岩溝が入っているテラスに降りるには懸垂下降が必要なこととその岩溝が登れるか不明であることから一旦立木まで戻る。この立ち木に3人のザックを荷揚げしてから、更に15m程上方にある1本の大木が生えるバンドを目指し再びルンゼ登攀を始める。
この登りが悪かった。特にオフウィドゥスを抜け出た後の草付は支点も取れず緊張したが、何とかムーブを組み立てて登り切り大木に達する。そこには最後にホールドとして保持しそうになるくらい大きな浮き石がある場所だった。フォローはシブ、O塚の順で。二番手のシブはプルージックでかなり登り難そうだった。ラストのO塚は問題なくすべて回収。
 ここから巻くには、右の樹林帯からだと思ったが、時間的余裕なく沢を戻ることにした(14:30~15:00位)。
 
林道駐車地:7:44/18:15