前日は同好会のOBと現役の対抗試合なる企画があった。ここ数日のバイトによる精神の衰弱と、当日の寒気でかなり行く気がしなくなっていた。フジテレビの戦略通り、「特ダネ!」に引き続き「答えてちょーだい」を横になって見ていた。こうなると更に無気力になるのである。
しかし空気を読む、というよりむしろサボる度胸がないので重い足を運び、早稲田の戸山サンライズへ。以外にOBが多く現役が少なかったが、それでも何試合か一人二回できる機会があった。無気力にもかかわらず、意地汚さからかつい希望してしまい、二回試合やった。結果は両引き分け、一本も取れず。
いい加減気付いたのだが、少なくとも同好会では稽古は怠けてのんびりやり、試合になるとやたら動く、飛ぶ、打ってくる人が多いのである。自分は逆で稽古は動くが、試合で固まり、力も入ってしまうのである。
試合であろうが稽古であろうが、自分の剣道を遂行し、相手を圧倒する。この目的のためには拘りを棄てなければならない。
その後は例の如く「まんぷく亭」で飲みである。例の如く度胸がないのでズルズルと参加。後輩諸氏の作戦、もとい惰性によって手ひどく飲まされた。八時半でとりあえず宴席を切るとのことであった。その後同店で二次会があったそうであるが、そんなことを伺う余裕も関心もなかった。
なぜならば本八日朝に羽〇道場の稽古があるからである。しかも後輩が自ら希望して見学に来るというのである。案内役が酔い潰れて来ないなどというのは決してできなかった。
にもかかわらず、半蔵門線を二往復し結局終点中央林間に流され、そこで終電もなくなった。しかし翌朝の稽古には家にある刀を持って絶対行かねばならない。何が何でも家に帰らねばならない。どうすべきか。
今年初ではあるがタクシーに乗った。電車に三時間揺られても着かなかったのに、今度は20分で着いた。この上もない天の為せるイヤミである。ちなみに料金5760円。まあこれで無事解決・・・。
明け方目が覚める。時計を見ると出かけるべき時刻より20分遅れている。しまった!後輩との待ち合わせ時間に間に合わない・・・。いつもは駅まで20分で行くところを走って10分でいった。苦しい呼吸、肉がきしむ両脚、迫る発車時刻。この時になってようやくあの「3、2、1、***!!」コールに嫌悪を覚え始めたのであった。
駅の入口に着いた途端、肩に担いでいた竹刀に結わえていた道具袋のバンドがとれ、袋がどさりと落ちる。その時である。上架に上り電車の轟音が響いた。改札を抜け、40階段を駆け上ってあの電車に乗らねば、20分遅刻である。しかし乗り果せれば10分の遅刻で済む。
道具袋を竹刀に掛けて肩に担ぐ暇はなかった。片手に刀とバック、片手に竹刀と道具袋をもって駆けた。まるで田舎のオバちゃん― 買出しを終え、一週間分の生活雑貨が満載された手提げを一杯もって一日数本のフェリーに全速で乗り込もうとする ―である。視界の横から同様に中年サラリーマンが駆けていた。おお、同志よ、もといお疲れ様です・・・。
いよいよ勝負どころの階段・・・!ところが、よりによってこのサラリーマンが疲れきった諦念の相で階段のまん前で走るのをやめてしまった。
「どけ!」小さい声であるが確かにそれは自分の声であった。そんな自分に驚いている暇もなく、改札でだした定期をしまう余裕もなかった。定期を口にくわえ猛駆、どうにか乗れた!!
小学校以来シルバーシートに座ったのは今朝が初めてであった。公共道徳を犠牲にしてまで猛進した報いか、無事後輩を羽〇道場に案内することができたのであった。
しかし空気を読む、というよりむしろサボる度胸がないので重い足を運び、早稲田の戸山サンライズへ。以外にOBが多く現役が少なかったが、それでも何試合か一人二回できる機会があった。無気力にもかかわらず、意地汚さからかつい希望してしまい、二回試合やった。結果は両引き分け、一本も取れず。
いい加減気付いたのだが、少なくとも同好会では稽古は怠けてのんびりやり、試合になるとやたら動く、飛ぶ、打ってくる人が多いのである。自分は逆で稽古は動くが、試合で固まり、力も入ってしまうのである。
試合であろうが稽古であろうが、自分の剣道を遂行し、相手を圧倒する。この目的のためには拘りを棄てなければならない。
その後は例の如く「まんぷく亭」で飲みである。例の如く度胸がないのでズルズルと参加。後輩諸氏の作戦、もとい惰性によって手ひどく飲まされた。八時半でとりあえず宴席を切るとのことであった。その後同店で二次会があったそうであるが、そんなことを伺う余裕も関心もなかった。
なぜならば本八日朝に羽〇道場の稽古があるからである。しかも後輩が自ら希望して見学に来るというのである。案内役が酔い潰れて来ないなどというのは決してできなかった。
にもかかわらず、半蔵門線を二往復し結局終点中央林間に流され、そこで終電もなくなった。しかし翌朝の稽古には家にある刀を持って絶対行かねばならない。何が何でも家に帰らねばならない。どうすべきか。
今年初ではあるがタクシーに乗った。電車に三時間揺られても着かなかったのに、今度は20分で着いた。この上もない天の為せるイヤミである。ちなみに料金5760円。まあこれで無事解決・・・。
明け方目が覚める。時計を見ると出かけるべき時刻より20分遅れている。しまった!後輩との待ち合わせ時間に間に合わない・・・。いつもは駅まで20分で行くところを走って10分でいった。苦しい呼吸、肉がきしむ両脚、迫る発車時刻。この時になってようやくあの「3、2、1、***!!」コールに嫌悪を覚え始めたのであった。
駅の入口に着いた途端、肩に担いでいた竹刀に結わえていた道具袋のバンドがとれ、袋がどさりと落ちる。その時である。上架に上り電車の轟音が響いた。改札を抜け、40階段を駆け上ってあの電車に乗らねば、20分遅刻である。しかし乗り果せれば10分の遅刻で済む。
道具袋を竹刀に掛けて肩に担ぐ暇はなかった。片手に刀とバック、片手に竹刀と道具袋をもって駆けた。まるで田舎のオバちゃん― 買出しを終え、一週間分の生活雑貨が満載された手提げを一杯もって一日数本のフェリーに全速で乗り込もうとする ―である。視界の横から同様に中年サラリーマンが駆けていた。おお、同志よ、もといお疲れ様です・・・。
いよいよ勝負どころの階段・・・!ところが、よりによってこのサラリーマンが疲れきった諦念の相で階段のまん前で走るのをやめてしまった。
「どけ!」小さい声であるが確かにそれは自分の声であった。そんな自分に驚いている暇もなく、改札でだした定期をしまう余裕もなかった。定期を口にくわえ猛駆、どうにか乗れた!!
小学校以来シルバーシートに座ったのは今朝が初めてであった。公共道徳を犠牲にしてまで猛進した報いか、無事後輩を羽〇道場に案内することができたのであった。