私は地方国立大学大学院の休学を決意した。
大学院を修了し、修士を取得するためには、相応の時間を犠牲にする必要がある。
土日関係なく、朝8時から夜11時まで研究室にこもるのが当然であると思っていたし、B4からM!までは正直研究を楽しんでいた。
しかし就職活動の時期が迫るにつれ、このような日々に疑問をいただき始めてきた。
研究以外にも遊びを経験したり、就職活動にも着手する時間が欲しいが、時間がない。
私の所属していた研究室では、研究成果を一週間単位で求められていた。
このため、とある先輩は就職活動やその対策を行う時間を犠牲に研究に打ち込まざるを得なかった。
そして私の研究室出身者の多くは第一志望の企業どころか、聞いたこともない専門外の企業へ就職した方も多かった。
「大学院を修了するより、安定した職に就きたい。」
と考え始めたのが、大学院休学のきっかけとなった。
理不尽なことの多いバイト(ファミレス、塾講師、コンビニ)に従事した一方で、
自分にとって働きやすい職場(NTT子会社、遊園地、工場)で従事した経験から、
就職先により人生の幸福度が大きく差が出ると確信した。
当然、安定した職といえば公務員だろう。
少なくとも最低限の身分が保証されているはずだ。
しかし限られた時間の中で公務員試験を突破するには、研究どころではなくなる。
教授と平日のみ2~4時間/日で研究を進めさせれくれないか掛け合ってみたところ、酷く呆れられるとともに断られてしまった。
当然の判断だろう。
しかし、私としても譲ることはできない。今の私にとって修士を取得することよりも就職先を確保することこそが最優先なのだから。
断行したとしても、ミーティングのペースや周りの学生の研究ペースを考えたら、悪影響を与えることは目に見えているし、自分自身長時間の実験はできなくなるだろう。
このような経緯を経て、大学院を一旦休学した。