≪ 京都の古刹歩き ≫
〔 洛北 No.8 〕
【 詩仙堂(詩仙堂丈山寺) 】
風流の極みを知る文人ゆかりの寺
江戸時代初期の文人・石川丈山が隠棲の地とし、
晩年の30年余を過ごした山荘である。
一乗寺界隈きっての名所で、
訪れる人は絶えることがない
◆ 観賞POINT ◆
詩仙堂と呼ばれる建物は正式には凹凸窠といい、
デコボコの土地に建てた住居の意。
そのアップダウンが庭園にうまく生かされ、
立体的な造りとなっていて面白い。
ツツジや山茶花、楓などが重層的に配され、
立つ位置によって表情を変える。
とおり名の詩仙堂は「詩仙の間」に由来する。
丈山が中国の詩人36人を狩野探幽に描かせ、
さの詩文を自ら書いて四方の壁に掲げた、
必見の一室である。
◆ エピソード ◆
丈山は、武人としても文人としても名をなした人で、
詩仙堂の閑雅な趣からは想像できないような、
起伏の多い人生を歩んでいる。
徳川家家臣の家柄に生まれ、16歳で家康に仕え、
大坂夏の陣では目覚ましい戦功を挙げたが、
それを最後に徳川家を離れ、
その後は学問と芸術の道を邁進する。
何が彼に突然の転向をもたらしたのだろうか・・・・・・
■■■ D A T A ■■■
《 所 在 地 》
京都府京都市左京区一条寺門口町27
《 交通アクセス 》
京都駅前より市バス5系統40分、
『一乗寺下り松町』下車徒歩10分。
《 拝 観 時 間 》
9時00分~17時00分
《 拝 観 料 》
¥500
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★ 龍虎 俊輔 ★
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