蓮華王院とは・・・
東山地区の入口にあたり、
七条通に面した南側に
長大な塀を
巡らせて威容を誇っている
建物です。
建物そのものは、
本堂と南大門、東大門等があり、
現在は、
妙法院の境外仏堂になっています。
しかしながら、
正式名称の【蓮華王院】という名前より
観音群像の並ぶ内陣の柱間が、
33あることから、
三十三間堂の通称名のほうが
広く知られている建物ですね。
そんな蓮華王院にも
不思議な世界が
あるんです!
では!私と一緒に
不思議な世界を巡る旅に
出掛けましょう!
不思議① 〔 棟木の柳 〕
三十三間堂の棟木の柳のこと。
この由来について、
実に面白い伝説が文献として
残っていますので、
この文献を引用しますね(^_-)
かなり長い引用文章なんだけど・・・
『そもそも後白河法皇は、
常に頭痛に御悩みましませば、
医療様々なりしかども、
その験さらになし。
あるとき熊野に御幸ありて、
これを祈らせ給ふに、
権現告げて宣ふやうは、
洛陽因幡堂に天竺より渡る妙医あり。
かれに治療を受け給へと。
これによつて、
永暦二(一一六一)年二月二十二日、
因幡堂に参籠してひたすら祈り給ふ。
満ずる夜、貴僧葱然として、
また告げて曰く。
「法皇の前世は熊野にあつて蓮華坊と
いふ人なり。
海内に行脚して仏道を修行す。
その薫功によつていま帝位に昇れり。
されども前世の髑髏、
いまだ朽ちずして岩田河の水底にあり。
その頭より柳の樹貫きて生ゆる。
風の吹くごとに動揺す。
すなはら、
いま身に響きてこの悩みをなせり。
急ぎかの頭を取り上げなば
苦悩を免るべしと。
香水をもつて法皇の頂に酒ぐと
思しめして夢覚めたり。
やがてかのところを見せて給ふに、
河底より髑髏を得る。
すなはち、
これを観音の頭中の籠め、
三十三間堂を建立して蓮華王院と号す。
かの柳の樹を堂の梁となさしむ」と。』
何を言っているか判りませんよね(>_<)
要約すると
後白河法皇は、常に頭痛に悩まされていて、
どんな医者が、診察しても全く効果がなかった。
ある時、熊野に参拝したら、
「洛陽因幡堂に天竺より渡ってきた
非常に優れた医者がいる。
彼に治療して貰いなさい。」という
権現様のお告げがあった。
また、再び
因幡堂で参籠している満願の夜に、
「法皇の前世は、熊野にいた蓮華坊という人物。」
ただ、そのドクロが、川底に沈んでいて、
柳の木がそのドクロを貫く形で生えている。
それを取り除きなさい」と。
法皇は、このドクロを回収して
観音像の頭の中に収めたという
何とも
不思議な伝説のお話でした。
この伝説のお話をもとに
出来たのが、
【三十三間堂棟木の由来】
という浄瑠璃なんです!
現在でも
毎年1月15日に行なわれています。
今日はココまで
続きは
乞うご期待!!
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☆龍虎 俊輔☆
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