storage of my life story 89 | 龍慈ryuukeiのブログ

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愛一元の世界ここに在り。
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森川と一緒に毎朝新聞社の中に入ると、峰子は社員からの視線を感じた。

 

 

好意的なエネルギーに混じって、そうではないエネルギーも感じて、峰子は気を引き締めた。

 

 

森川に案内されたのは、5階の会議室だった。

 

峰子が部屋に入ると、ニコニコ笑顔の井坂にテンション高く迎えられた。

 

 

「長田ちゃ~ん!初めまして、井坂です!いやあ~今朝の朝刊も完売したよ~!ありがと!」

 

 

井坂は立ち上がって、峰子に握手を求めた。

 

峰子が握手に応えながら言った。

 

 

「初めまして、長田峰子です。どうぞよろしくお願いいたします。」

 

 

森川が言った。

 

 

「完売ですか!すごいですね!あ、デスク、これ見てくださいよ!峰子さんが書いたコラムです。」

 

 

原稿を受け取った井坂の眼が光って、一瞬でプロの鋭い表情になった。

 

 

先程までの軽い印象は消え、真剣に原稿を読む井坂を見て、峰子は緊張して注目した。

 

 

 

井坂が驚いた顔で言った。

 

 

「峰子ちゃん、OKだよ!全部このままイケる!文才すごいね!」

 

「ありがとうございます。ホッとしました!」

 

「じゃあこれ、来週の金曜日の朝刊から載せるからね。」

 

 

そこに五十嵐が現れた。

 

 

「峰子ちゃんが来てるって聞いて~、やあ、こんにちは。」

 

「五十嵐社長、こんにちは。お会いできて嬉しいです。昨日もお世話になりまして、ありがとうございました。」

 

 

井坂が五十嵐に峰子の原稿を渡して言った。

 

 

「社長が推薦されるだけありますね。驚きましたよ。良いコラムです。」

 

 

五十嵐は原稿を一気に読んだ。

 

そして、少し涙を浮かべながら言った。

 

 

「あぁ、タコ焼きが食べたくなっちゃった(´;ω;`)ウゥゥ」