ふさふさの毛並みを持つ龍が、器用な尻尾で、
サミットの開催を知らせる太鼓を叩いた。
リズミカルな振動音が百々ドンドンっと、
会場の境内に鳴り響く。
先ほどまでここは、太古からの静寂に包まれて、
木々を揺らす、風の清かな声だけが、
唯一のユラメキだった。
突然の音に驚いたリスたちは、
木穴の中の気の法螺に隠れ、
息を吞んで事態を見守っている。
すると、丁度丸く拓けた参道の真ん中辺りに、
大きなポータルが現れて、扉が開いた。
そこから、ものスゴイ勢いで、白い龍が現れた。
「我が一番乗りか^^」
満足そうに白い龍が言った時、
同じポータルから金龍と銀龍が現れた。
白い龍が言う。
「よう!キンさんギンさん、久しぶりだな」
金龍と銀龍もそれぞれ言った。
「おう!ハクさん!
相も変わらず早いねぇ^^」
