次の日、僕と部長は、朝から物置で会議をした。
会議と言っても、源から来た情報をまとめて、
打ち合わせをするだけだ。
源が部長の後任に選んだのは、事務員の中で、
大人しいがマイペースで、とても芯の強い、
淡々とした女性だった。
ちょっと不思議ちゃんで、変わったコトが好きだと、
以前、他の事務員さんが言っていた。
彼女にどう伝えようか、色々考えたのだが、
物置の管理人では、どうにも説得力がないので、
倉庫の管理人という名目で、事務職から、
人事異動してもらおう!という事になった。
普通なら文句を言われるだろうが、
源が采配するのだから、大丈夫だろう。
僕と部長の話がまとまった処で、お昼になった。
彼女は、鏡花さんと仲が良いらしく、
いつも一緒に、食堂でお昼を食べていた。
部長は、彼女にこの事を伝えるべく、
意気揚々と、そこに向かった。
食堂に着くと、大きなおにぎりを口一杯に、
頬張る彼女がいた。
そこに、早く伝えたくてうずうずしている部長が、
近づいて唐突に言った。
「明日から、君には倉庫の管理を任せるから。」
こうして倉庫は、新しい管理人を得た。