2012年5月初夏
KATANA乗りさんに案内をお願いをして、私は鳥取のある里に向かいました
そこは平地より標高の高い場所で、冬は雪深く、夏は避暑地のように涼しいところでした
一見険しく頑固そうな表情に最初は戸惑いながらも挨拶をする私に
「あなたは、なんでここに来た?」
と、突然の質問をされました
なんでここに来たのか
?
その窯元の名前が「おろち窯元」と呼ばれていることから
出雲神話の「ヤマタノオロチ」と何か由縁があるのか知りたい思いと
自身の祖先が行った祀りの由来について、調べたいからと答えた記憶があります
「ふむ…」
その眼の奥の厳しさが少し緩んだような瞬間でした
「ま、ここに来る人たちは
何らか、問題を抱えていたり
心悩んでいることが、少なからずあるもんだ
さ、土を捏ねてみなさい
いつでもここに癒やされに来なさい」
この土地は、
古から伝わるタタラの栄えた土地であり
古事記の伝承となった場所だと説明してくれました
「…ただ「ヤマタノオロチ」というものはな、
タタラに必要なフイゴの勢いで
赤い炎を起こし、それが真っ黒な胴体に奇妙なる目と
映ったのではないかと言われとる」
静かに師匠は語ってくれました

- kasui -
