少しの勇気を出すだけで、その後の人生が大きく変わることがあります。

好きな人に告白するとか、憧れている人に弟子入りを申し込むとか、いろいろありますが、その機会を与えてくれるのは日頃のあなたを見守っている見えない存在です。

ですが、勇気を出して最後に決断するのは自分なのです。

最終的な選択は自分で決めないと意味がないのです。生きている意味が・・・。

 

重くなるので、麻雀の話にします。

↓は今年の「グランプリMAX」の決勝戦、最終戦のラス前です。

山田プロと本田プロの一騎打ちとなり、差は本田プロがわずかに1ポイント上回っています。

親の柴田プロがリーチをかけ、山田プロは前巡、5sを勝負しました。

では、あなたならここで何を切りますか?

 

 

彼は弱気になって、8pが切れず、先ほど通した5sの筋の8sを選択して降りました。

解説の瀬戸熊プロは「勝負した先にあがりがあるかも」「神様は試練を与える」とか言ってましたが、そのとおりです。

「優勝者にふさわしい勇気があなたにありますか?」とその者は問うているのです。

そして、直後にリーチしている柴田プロが5mを切りました。

結果は本田プロの優勝となりましたが、8pさえ切れれば、山田プロが優勝したでしょう。

本田プロはこのタイトルを引っさげて、麻雀プロ悲願のMリーガー入りを果たしました。

山田プロは対戦後に「8p行けなかったのが自分の弱いところ。勝負所で行き切れなかったのは悔いが残る」と発言したものの、現在進行中の日本シリーズを観察するに、相変わらずです。

インタビューの時、彼は涙目でした。おそらく控室では号泣したことでしょう。その姿を表彰式のために来ていた森山会長は見ていたはずです。会長の温情(2位3回はこじつけ)で出場できたのだから、その恩に報いるためにも勝負所では勇気を出してください。

彼は頭だけで麻雀をしています。麻雀を感じてはいない。なので、少しリードするとリーチ者の現物を中抜きして降りてしまいます。ですが、ついている親の時ぐらいは強気に行ってほしいものです。降りるにしても、通りやすい字牌やトイツ等にして、粘りを見せてほしいのです。

そうでなければ、私が酷評している萩原プロと同じレベルになってしまいます。

先日の日本シリーズでも、山田プロは南1局の親までトップだったのに、そこで弱気になって結果は3着でした。中抜きして降りた時点でトップになれないと判断し、私は「それではトップは取れませんよ」といったコメントを理由付きで発信しました。彼がまだトップだった時にです。

現状ではタイトルはもとより、A1昇格も無理でしょう。

 

続いて次は、最強戦の場面です。

決勝戦で、1位がファイナル進出となります。

オーラスのこの場面、あなたなら何を切りますか。

現在トップは三浦プロです。リーチ者の仲林プロに5200を放銃すると、2位で終局となります。

5pはドラ表示牌で4枚目です。58p待ちならドラが入っていることになり、5200はありそうです。

 

 

私はここで「5p切ったら優勝」とコメントしましたが、「5pは切れない」「ここで5pを切るプロはいない」と猛反発を食らいました(笑)

そうです。1500人いるプロのうち99%のプロはここで5pは打ちません。ですが、残り1%の15人のプロは打つでしょう。その者はタイトルを取れる者です。

解説の多井プロは「5p打つとご褒美があるかもしれない」と言っていましたが、さすがです。

勇気が試されていることを彼は理解しています。

三浦プロは一旦、通っている3mで降りました。そして↓のように、またテンパったのです。

 

 

彼にもう一度5pを切る機会が与えられたのです。

ですが、一度引き下がった彼に、もはや5pを打つ勇気はなく、直前に通った8sで再び降りました。

その直後、仲林プロの切った牌が、なんと發だったのです。

つまり、5pさえ切れれば、三浦プロがファイナル行きでした。それも2回機会があったのです。

「あそこで押せないとだめですね。押し切って勝つのが筋です。今後の課題です」。

三浦プロの局後のコメントです。

發が出た直後、コメント欄には「トップ取りだから押すのもあったかも」とか「發が出たからそう言えるのだろう」とか湧きましたが、私は發が出る前に「5p切ったら優勝」と断言しましたので(笑)

 

最後に勇気を出した例で締めくくります。

風林火山のオーディション、決勝のオーラスです。

親のリーチがかかっており、松ヶ瀬プロがわずかな差でトップです。

 

 

このシーン、彼はテンパイしましたが、フリテンです。親のリーチに放銃するのは痛すぎます。なので、99%のプロは降りを選択するでしょう。フリテンでなければ5割のプロは勝負するかもしれません。

ですが、彼は勇気を出して無筋の9sを切りました。

その直後、4mをツモって終局となりました。見事にMリーガーの席を射止めたのです。

局後のインタビューで「最後自分で決めないといいことがないと知っているので。腹をくくっていけたのが良かった」と発言していました。

そのとおりです。

 

あなたもこのような勇気を出してください。

一生に一度でいいのです。勝負所でそうするなら、必ず未来が拓けます。

勇気がなかなか出せないなら、何のために生きているか考えてください。

あなたの魂に問うなら、勇気が湧き出ます。