この黒石が「様子見」の手です。

 

 

相手が外から押さえてくるのか、内から押さえてくるかの様子を見ます。他にも応手はありますが、略します。

外からなら、後に隅で生きる手が残り、内からなら、外に効きが生じます。

相手の応手によって、こちらの次の手を決めるのです。

この様子見をタイミング良く打てれば、高段者といわれています。

 

「Mリーグ2020」は風林火山の優勝で幕を閉じましたが、最後の4戦、アベマズのチームメンバーと監督は、多井プロに全てを託し、彼で敗ければ仕方ないと下駄を預けました。

その判断は至極当然で、だれもが納得するものです。

ですが、それを受け取った多井プロが一歩下がって、ファイナル1、2着とチーム内で最も好調だった日向プロに1戦目を打たせて、様子を見る手がありました。

もし、彼女がトップでなかったなら、次は当然多井プロです。

もし、トップなら、次は松本プロでさらに様子を見るのです。

彼が何位で終わろうと、3戦目(最終日の1戦目)は多井プロ(真打)の登場です。

もし、3連勝で2位との差が150ポイント以上ついたなら、最終戦は白鳥プロでも大丈夫でしょう。

彼まで勝って、全員がファイナルでトップを取っての優勝が理想だったはずです。

そのための様子見であって、日向がトップを取るかどうかで次の手を決めるのです。

そうすれば多井プロにも余裕が生まれます。

 

これは男女の付き合いにも使えます。

自分をどう想っているのか、確認する手があります。ここでは詳しく書きませんが、すぐ体を求めてくるような男だけは避けたほうがいいでしょう(笑)

「肉が食べたい」と言って、どこに連れていってくれるのか様子を見る手もあります。

(それが吉野家だったというオチは太陽プロの脚本ミエミエで、映画館もその近くにしたことが透けて見えてこういうチャンネルは客が伸びないです(笑))

 

そこで、荒っぽい様子見をした女優の一手だけ紹介します。

彼女は最初の食事タイムにわざと怒ったふりをして、コップの水を男性の顔にかけます。

その時に出る本性を見るためです。

夫婦喧嘩の時、どうなるのかを確認するようなものです。結婚してすぐに別れるのであれば、今縁を切ったほうがいいということなのでしょう。

 

最近、私も様子見の手を某SNSに打ちました。

どのような手が返ってくるかを見て、次の手を考えます。

続ける価値がないと判断すれば、そこで終わりです。

 

ありきたりのコメントでは無視され、限度が過ぎると削除となります。

相手のメンタルを計った上で、響く手を打つことです。

こうしたやりとりによって、共感しあうフレンドが生まれます。

 

来るもの拒まずだと、一生を棒に振ることになるでしょう。

時間にルーズな者は、他のことにもルーズになるものです。

 

そういう人は待ち望んでいた機会を天から与えられても、気づかずに一生を終えます。

地道な研鑽をして、優れたものに毎日接していれば、見る目(洞察力)が養われます。

 

突然その機会が訪れても、しっかりと掴み取ることができます。

余計なものは捨て、集中して目標に向かって突き進みましょう。

 

そうすれば、天の使いが必ず助けてくれます。