VCI-100mk2 レビュー | D3 BLOG in 広島

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またまたVestaxですか?


って言われそうですがまた買ってきました。


VCI-100Mk2




今回の中古品はとても状態がよく、箱から付属品、筐体の状態までほぼ新品と見間違う程の物件だった。


購入値段は発売当初の定価の約4分の1

大変お買い得だった(^^)







さて、2021年現在にわざわざ2010年に発売された旧型コントローラーを選択するメリットとはなにか?



それは、求められるPCのスペックが

"現行品よりも低い"と思われるから。



製品発売時に存在するパソコンで操作ができる、のであれば2010年時のパソコンよりも良い性能のものを使えば動作が軽いという考えだ。



とりあえず、DJ機器にはMacbookを使うのが通説になっているので、2010年時に発売されているMacbookのスペックスコアを元に使用するパソコンを選べば、操作に問題はないだろうと予想される。

(実際はもっと古いパソコンでも使えそうな気がするが...)



もちろん製品のクオリティがユーザーの求めるレベルに合っていなければならないが


この製品はとても良い。



全体的に作りがしっかりしていて安物感がない。


力強い音量が出力されるので、昨今のコンパクトコントローラーのように現場で一工夫する必要はないだろう。


ジョグのタッチセンサーを任意に調節でき、また回転動作の重さが調節できるのも高評価だ。



とはいえ旧型機。

現在のコントローラーでは標準装備となっているHot Cueやサンプラーを操作するパッドがないので、扱うならキーボードを使うか別途サブコントローラーを用意しなければならない。






本機のレビューはWebにいくつか挙がっているのだが、Serato DJで使用した内容は見つからなかったので、ここで全体的に機器紹介をやっていこう。




操作ボタンのほとんどがシリコン系樹脂で柔らかい質感となっている。


レスポンスはとても良いが、再生とループ、Fxあたりのボタンは押す具合がやや深めになっているので、ドラムパッドを叩くように押すことは難しい。


上の画像の左から再生、CUEとあり、続く3、4個目のボタンは元々CUEスタートというものだったが、Serato DJではHot Cueの1番、2番に割り当てられている。





Chフェーダーが長めかつ重めになっているので、ロングミックスで使いやすい。


逆にカットを多用するバトルDJには向かないだろう。






背面にはAUX入力が1基付いているので別途プレイヤーを入力できる。


マスターアウトが2基あるのだが、MASTER OUT 1はヘッドホンモニターの音が混ざる仕様になっているので現場で使えない。(設定を変えられるらしいのだがSerato DJでのやり方は不明)


よってMASTER OUT 2のみ実用できる。


タッチセンサーの調整ノブも背面に装備されている。




電源の切り替えスイッチは背面に装備されており、ACアダプターかUSB給電、そしてOFFの選択がここで出来る。



ACアダプターは元々別売で販売されていたものなので、出品者が同梱してくれている場合もあるが、本来は無いのが普通である。


機器に詳しくない出品者が、電源ケーブルがありませんとわざわざ明記している物件も多く見られた。



通常使用はUSB給電で全く問題ない。


しかし、ACアダプターで給電することでUSB給電よりも高い電圧を確保することができ、音を高出力化することができる。


...という情報をWebで知ったので俺はオークションで仕入れてきたのだが、申し訳ない(ーー;)情報ソースのページを再発見できず。



なので、自分の耳でUSB給電とACアダプター給電の両方を聴き比べてみた。


結果、ACアダプターの方が音質がかなり上がった。


可能であるなら本機を購入する際にはACアダプターも入手すべきパーツといえるだろう。







マスターのボリューム、ヘッドホンモニターのボリュームは本機の前面に装備されている。



ヘッドホンの出力が、今ではかなり変わった仕様で2つボリュームノブがある。


左から3つ目のボリュームノブを適当なレベルまで上げておき、クロスフェーダーカーブの調節ノブをまたいだ次にある、やや大きいノブで最終レベルを調整する感じになっている。


この大きいノブの横に1&2と3&4を選ぶスイッチがあるのだが、通常設定で1&2がマスターアウト、3&4がモニターアウトになっているので基本的なDJ使用においては3&4にスイッチしておく。


(なんでこんな表記なのかというと、PCでUSBオーディオアウトを選択する画面でこの数字で表示されるから。)




現行のDJ機器ではモニターMixノブは天面の操作しやすい箇所にあるのが普通になっているが、当時のVestax製作クルーはあまり頻繁に操作する物と考えていなかったのでしょうね。


ノブが小さいので、頻繁に回すのはかなり躊躇われる。




Fxノブは1デッキに4つあり、元々4種類のFxを操作できたようだがSerato DJでは画像のようにソフトの左から順にノブが対応するようになっている。


画像右のBEATS選択にあたるノブの下にあるON/OFFのボタンはSerato DJではBPMタップ(手動入力)が割り当てられている。


画像は3種のFxモードになっているが、1種のFxモードでも画面に連動しているので4つのノブを使って各パラメーターを操作できるのでプレイヤーの好みでFxを選択可能だ。





本機は2デッキ4チャンネルコントロールが可能な製品である。

チャンネルの選択は上部のレバースイッチで行う。


ゲイン、EQ、フィルターと頻繁に操作するノブを完備し、加えて最近では珍しくなったPAN(ステレオのL/Rの出力調整)のノブも装備されているので、会場のスピーカーレイアウト、またはミックス演出に合わせた調整も可能だ。


中央にある曲選択とロードに使うジョイスティックは正直、現在主流のプッシュノブと比べてやや使いにくい。(使い方が粗い人はすぐ壊してしまいそうで使用に向かないだろう。)






青を基調としたLEDがなかなかお洒落なので、インテリアとしての需要も考慮されたのだろうと思われるデザインだ。




書くのが遅れたが、Seratoはコントローラー側にBPM幅を選択をする操作スイッチがない場合、BPMの調整は±8%となっている。


本機ではBPM幅を選択することができないので注意するように。

Shiftボタン&KEYボタンでBPMの可変幅(レンジ)を±8%、±16%、±50%の3パターンに変更できた。

2024年3月5日:追記





以上で概ね紹介できることは書いただろうか?


総評すると機能は少ないが、昨今のコンパクトDJコントローラーと比べてオーディオマシンとしての品質がとても高い製品と言えるだろう。






最後に、過去に投稿された本機の操作等を紹介した動画、Webに残された本機のマニュアルのリンクURL、保管されたASIOドライバー(Serato社のホームページ)のURLを記載しておくので、興味がある方は閲覧して欲しい。(古い物であるためリンクが切れていたらご容赦を。)




VCI-100mk2&VCI-300mk2 紹介動画

https://youtu.be/-ArqmIyBeB4


VCI-100mk2 説明書

http://www.pcdj.jp/digital_products/VCI-100MK2.pdf


VCI-100mk2 ASIOドライバー

(ブラウザによってはセキュリティが働いてダウンロードさせてくれないので多少の作業が必要である可能性有り。)

https://support.serato.com/hc/en-us/articles/203593924-Vestax-Hardware-Drivers-and-Firmware







Ed