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イメージ 12月20日(水)文楽2月公演に行ってきました。
1部11時開演から3部20時30分終演までいました。
一等席の後方に空席がありましたが、二等席は満席でした。
1部「摂州合邦辻」現実性のない話で、話が空回りに感じそうな演目です。合邦の男親の意地と玉手御前の口説きが魅力ですね。玉手の見苦しいまでの愛情と表現されてますが、玉手で20歳くらい、俊徳丸で18歳、浅香で16歳とすると全く不自然のない恋愛ですよね。
 
 
 
 
イメージ 2イメージ 52部「小鍛冶」は松羽目物ですが、能から歌舞伎に移してその後に文楽に移されたものです。歌舞伎の時点で義太夫節に移されて地唄舞で踊られていたらしいので、もともと文楽を考えていたのでしょうね。能としてもコンパクトで展開があって鍛冶の槌のリズムが楽しいものですが、そのまま生きてます。
「曲輪文章」
夕霧がふすまを開けて出てくる場面は息を飲みますね。傾城の人形は究極の美しさですね。その後の夕霧の口説きが長いですねえ。歌舞伎は端折り過ぎと思います。二人の間の子供の話がないと、急に許されることが不自然に感じられます。
 「関取千両幟」
前回は端折られた、なかなか見られない取り組みが見られました。昭和61年大阪以来だそうで私が見た会は相撲場をとばして木戸前でした。これで賞金の」かけ方が解って納得です。曲引きは楽しそうでしたが、早引きのほうがうれしいなあ。高見盛のしぐさが受けてました。
 
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イメージ 33部「妹背山婦女庭訓」
妹背山は井戸替えが楽しいのですが、3部編成の今月では次の恋の苧環からでした。舞踊の団ですが、はじめの橘姫の衣被ぎは妖精のようなハッとする美しさです。
求馬と橘のゆっくりとした優美な世界に割ってはいる早いテンポ三輪で踊りのテンポを切り替えるのは気持ちがいいです。
金殿で官女による三輪のいじめが歌舞伎に比べスマートで優しいですよね。穏やかに死んでいけそうな気がします。歌舞伎では人相の悪い立ち役が女形をやって激しくいじめるのが三輪の絶望的な怒りを納得させますが成仏できないような気がします。