僕は4年前にこのブログで、浅田真央選手が惜しくもバンクーバ五輪で銀メダルに終わった後に、
大きな忘れ物は、4年後のソチ冬季五輪でね・・」っと書いたのですが、
その大きな大きな忘れ物を見つける事は出来ましたか?




ラフマニノフ作曲 ピアノ協奏曲 第二番 第一楽章

この曲の冒頭のピアノの音は、ロシア正教の鐘を表してます。
そしてこの曲は、
ソチ五輪で感動をよんだ浅田真央さんのフリースタイルで使用した曲です。

ロマンティックで力強い旋律のこの曲。
実はラフマニノフは前作の「ピアノ協奏曲第1番」が失敗し、世間から酷評を浴び・・
彼は、重度のノイローゼ状態に陥るのですが・・
それでも努力して治療をし・・
みごと復活をし、この曲を発表。
拍手喝さいを受けるのです。

世界的大作曲家でも、スランプに落ち、それでも這い上がってくる。
我が身においても、様々な事を考えさせられます。


●↑前回のバンクーバー五輪で浅田真央さんのフリースタイルの演技で使用された
ラフマニノフ作曲「モスクワの鐘 」

喜び祝い
悲しみの鎮魂
愛の灯のクレムリンの鐘の音
心の叫び

それは・・
大きな重圧や、試練に、もがき苦しむ、若き女性の・・
浅田真央さんを見事に表現しているのでしょうか

この曲は、クラシック音楽の演奏としても・・
かなり難易度の高い曲として知られています。

さて「ラフマニノフの鐘」は、彼の出世作でもあり・・
クレムリン宮殿の鐘の音を聞き、
深くインスピレーションを受けた後に、
この曲を作り上げたとして知られています。



●↑こちらはラフマニノフ ピアノ協奏曲 第二番 第三楽章

ラフマニノフらしい、ゆったりとしたメロディと、豊麗なハーモニーが、叙事詩的に語られていきませんか?

そう、ラフマニノフの曲は、
単純なメロディラインの様で、
実は、様々な伴奏が糸の様に絡み合い、厚みのある音楽となっていますね。


●↑こちらはラフマニノフ作曲、パガニーニの主題による狂詩曲作品43 第18変奏

ロマンティックな旋律。
奥の深い、豊かな流れ。
色彩的なハーモニー。
心奥底まで響き、思わず涙する。

「メロディラインが、まるで優雅にカーブするロシア平原の川の様・・」
この言葉通りの美しさを感じ、それを聴く我々を魅了させてくれます。

そしてこの曲を聴くと、幸福感に満たされませんか?

ところで、上記の曲は・・
パガニーニ作曲の曲のメロディラインの部分を使い、それを鏡に映した様に上行下行を反転させたものなのです。

つまり、パガニーニの旋律を逆さにすると、ラフマニノフ風になる。
実に不思議な出来ごとが、起こっているのです。

そう、オーケストラとピアノソロが、互角に譲り合い・・
非常に凝った内容になってますね。


●↑曲目:エリックカルメンの曲のオール・バイ・マイセルフ

そうエリック・カルメンの代表曲です。

実は彼がもっとも影響を受けたとされるロシアの偉大な作曲家のラフマニノフの、
「ピアノ協奏曲第2番 第2楽章」のアレンジ曲(元曲)と、されてます。

っで、エリックカルメンは、
クラシックのピアニストとして将来を期待されながらも、
中学生の時に、ビートルズの音楽に感動を受け・・
ロックアーティストとして決意をし、
この曲を、ヒットさせたのです。



・・・・・・・・・・・・・・

↑●ショパン ノクターン

ソチ五輪の浅田真央さんのショートプログラムで使用された曲です。
そして物思いふける夕暮れ時や、就寝前に聴いてみたくなる音楽です。

ノクターンとは・・・
ピアノを弾く際の手法の事で・・
左手で伴奏を繰り返し、右手で歌(旋律)を奏でる手法です。
(ホントの事を言うと)ノクターンの手法を最初に考え出したのは、別の方なのですが・・
最終的に完成・充実させたのは、、ショパンです。
(上記の別の方とは、ジョン・フィールド(アイルランド人))

つまり・・・
ヴァイオリンやフルートは、歌を奏でる事が得意分野ですが・・
ピアノは、どちらかと言うと、打楽器的な存在の楽器。。
だから、苦手な分野だったのです。
そのピアノという楽器で、歌う事を確立させ、完成させたのは、ショパンです。
そこが、ショパンの偉大さなのです。。
そして、この曲は、米国映画の、「愛情物語」でも使われています。


↑●チャップリンの映画「モダン・タイムス」テーマ曲「スマイル」
歌声はナット・キング・コール

ソチ五輪で浅田真央さんがエキシビジョンで使用された曲です。
ナット・キング・コールやマイケル・ジャクソンなど大物アーティストによってカバーされた名曲です。

さてナットキングコールですが、
元々はプロのジャズピアニストだったのですが、
ある日のライブ中に、悪酔いした客がナットキングコールに「おい おまえ歌え!」と野次られ仕方なく歌った事からシンガーとしての道がスタートしたんですよね。


↑●ハチャトゥリアン 仮面舞踏会よりワルツ
浅田真央
選手がバンクーバ五輪ショートプログラムで使用した曲です。

この曲は、
ロシアの文豪「ミハイル・レールモントフ」の同名劇の戯曲。

その劇のあらすじとは、
主人公と、その妻が仮面舞踏会に行った際に妻が腕輪を無くし、
その後複雑なストーリーがあり、
夫が嫉妬に駆られ妻を毒殺をしてしまう、という悲劇です。
シェークスピアのオセロに似てますか?
この重厚で哀愁あるメロディが複雑な思いにさせますね。




クレムリンの鐘


ラフマニノフ

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