いよいよ「坂本龍一 スコラ 音楽の学校」が始まりますね。
NHK Eテレ 毎週木曜23時25分から 30分間

そして1月のテーマは「電子音楽
その放送内のワークショップにてテルミンの演奏が課題となります。
っで、以下、テルミンの話題です。

テルミンは、1920年に開発された電子楽器の元祖です。
開発者は、ロシアの物理学者のテルミン博士。
映画化もされ話題になりました。

その楽器テルミン、
木製のキャビネット製ですが中身は電子回路のかたまりです。
そして楽器なのに鍵盤は存在しません
その代わりに2本のアンテナが付いています

1本は、ドレミを変える「音程」のコントロール部分。
右手を近づけると、音程が上がります

もう1本は「音量」のコントロール部分。
左手を近づけると、音量が小さくなります

っで、その仕組みは、
アンテナと手がコンデンサーを形成して、
距離を変化させる事によりコンデンサーの容量を変化させているのです。
その事を電子回路で捕らえて音を変化させているのです

さて、
テルミン博士の凄いところは、科学者としての顔以外にもう一つの顔を持っていました。
それはチェロの奏者という顔です。

楽器のチェロは、ヴァイオリン族の中で中低音を担当しています。
そして楽器のテルミンも、チェロの音が出ていると言われています。
今風でいえば、チェロの音をサンプリングさせた事なのでしょうか。

そしてシンセサイザーは鍵盤楽器です。
鍵盤だからこそ音程が安定しているのです。
しかしテルミンには、チェロのストリングス楽器的不安定な音程要素の音が人間味のある音になっているのではと思います。

っで、
テルミンってハマるとこの楽器の音が好きになります。
なんとも耳の残りますよね。


↑●竹内正実さんによるテルミンの演奏模様 曲名:白鳥



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



エンベロープの構成要素

電子楽器をやっている人は今さらの知識ですが、
エンベロープジェネレーターとか、ADSRの事は番組内で話題になりそうなので書きました。

ピアノは鍵盤を叩くと同時に音が出て、それらがしだいに減衰していく。
バイオリンはゆっくりと音が出て弾くのを止めるまで音は出たまま。
フルートは吹いた瞬間から音が出て、吹くのを止めるまで音は持続する。
これらをグラフ化すると上の図の様になります。
つまりは4つ分類化できます。

1、アタック・タイム
音が出始めて音量がピーク値になるまで
ピアノなら鍵盤を押して最大音量になるまで

2、ディケイ・タイム
音のピーク音量から音が落ち着くまでの時間
でもディケイは実際には音として聞き分けにくい部分です
楽器によってはサスティーンレベルが最大音量と同じならばディケイは存在しなくなりす。

3、サスティーン・レベル
ある音が持続する時間
ピアノなら鍵盤を押し続けた時に落ち着く音量

4、リリース・タイム
音が無くなるまでの減衰する時間。
ピアノなら鍵盤を手から離して音量がゼロになるまでの時間。



・・・・・・・・・・・・・・・・
以下、話題が少し違いますが・・。


2チャンネルのステレオの様子


両耳効果」をご存知ですか?
人間には、頭の両側に二つの耳があるので、それぞれの耳に到着する音には、音の強さと音の大きさの時間の差が生じます。
この事で音が広がりステレオを感じています。
この様に2チャンネル方式のステレオは長年親しんだ方法ですが・・・
はたして本当のステレオでしょうか?

例えば、音楽を聴く際に真ん中と感じる音は左右のスピーカーが同じ音量の場合です.
でもそれは、スピーカーの位置と自分の座った位置が正三角形の場合だけです。

ちょっとでも左右のどちらかにずれて座った場合は、正確なセンター音にはならないのです。
したがって、この様なセンターを「ファンタム・センター」といい
日本語に訳すと「幻の真ん中」と言うのです。

ちょっと厳密で神経質な感じですが・・
両耳への音の到達時間のズレは、結果的には位相がズレ、そして周波数特性にも及ぼします

そこで真正面の真ん中にスピーカーをもう一台置く3チャンネル方式が考え出されました。
そして、現在では、6.1チャンネルの、サラウンド方式に至るのです。
っでサラウンドの事を日本語で「多チャンネルによる立体音響」と呼びます



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

↑昔のカセットテープレコーダーの形をしたアイフォン用アンプ内蔵スピーカーです。
英国製なのですが、日本では5千円で発売との事。
電源は単三乾電池で、ボディはABS樹脂という、わかる方には懐かしい仕様です。
録音機能は無いのですよ。
でもちょっとしたアウトドアに持ち歩いてみんなに見せたくなるオーディオ製品ですね。







VOCALISE/竹内正実

¥3,000
Amazon.co.jp