なんだか泣けてくる

 

 よく「最近は涙もろくなってきてさあ。俺も年をとったなぁ」なんてことを聞かされて、子どもながらに「涙を流すことと年齢って関係あるもんなのかなぁ…。」と疑問に思ってたんだけど、アラサーと呼ばれる年齢になってくると、さすがに分かってくる。年齢を重ねるほど涙もろくなる。これは真理であると。


僕が思うに、涙腺が緩むってのは、別に何も、加齢による衰えではなくて(実際そうなのかもしれないけど…。)、年齢を重ねるのに比例して、人生経験も積み重なっていって、色んな出来事に対して、共感出来る範囲が広がるからこそ、“なんだか泣けてくる”って現象が起きるのかなぁと。


僕の例で行くと、子どもの頃は、テレビでアニメとかドラマを見ていても、涙を流すどころか、涙腺が緩む気配すら無かったのだけど、大人になってから、アニメやドラマを見たりすると、些細な出来事で、すぐに涙腺が緩みそうになって、いけないいけない、と思って涙が出るのをこらえようとしたりする。


これってやっぱ、子どもの頃は、どこか別世界というのか、アニメやドラマの世界で起きていること、と捉えていたのが、大人になって、それなりに色んなことを経験してきた上で、アニメやドラマの世界で起きる様々な出来事に対して、「そういえば俺もこんな時期があったなぁ…。」って、感慨に耽る瞬間があって、思わず、涙腺が緩むんじゃないかなと。


なんか、自分事として捉えることが増えた気はするよね。どんなことに対しても。名言っぽいワードとか飛び出したりすると、「あっ、これ、自分の言葉で置き換えて、人に伝えられる瞬間があるかもしれない…。」と考えてみたり。そういう感覚って、子どもの頃はなかったような…。もしくは、アニメのキャラやドラマの主人公が言ってるセリフ、そっくりそのまま言ってみて、それで満足してるとか。


そうやって考えていくとさ、「感受性」とか「感情移入」とかって、強いor弱い、で片付ける問題じゃない気もしてきたなぁ。まぁ実際、人によって、個人差はあるんだろうけど。でも、同じ人間でも、その人がどんな人生を歩んで来たのか、とか、今はどんな境遇なのか、とかで、ガラッと変わったりするんじゃないかって。


よくあるじゃん。子どもの頃に見てたアニメやマンガを大人になって見返したりすると、子どもの頃とは全く違って見えてきて、メッチャ作品にのめり込んでしまった、みたいな話。そういうのを聞くと、誰しも感受性は持ち合わせていて、それが発揮されるタイミングが整ってるかどうかの違いに過ぎないんだ、って気もしてきたなぁ。


・・・アレッ、話の広げ方、間違えた?(笑)

 

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