好きになりかけた人

 

 年下の先輩。そもそもこの響きが僕は好きだ。


大学時代にバイト先としてお世話になった居酒屋があるのだけど、ソコで、高校生の頃から働いている女の子が居て。ちなみに同じ大学に進学することになるんだけど、それはまた別のお話・・・。たまたま進路先が重なった、というだけの話。ただまあ、より親近感が増す要因になった、のはあるかもしれない。


年下の先輩の何に惹かれるっていうと、お互い敬語で話す、あの感じが好きなんだ。あとね、これはキャラクターの問題だと思うけど、相手のテンション次第で、タメ語が入り混じったりするの。そういうのもステキじゃない。「あっ、今、楽しいんだろうなぁ」って伝わるじゃん。そう。愛嬌があったなぁ。ちょっと天然も入ってる感じでさ。愛され要素を色々持ってた女性だった気がする。


とりわけ僕が印象に残っているのは、何かトラブルやアクシデントが起きた時に、「ありゃ〜」と、独り言のように呟くリアクションを取るところ。ちょっと気の抜けるような声色なんだけど、それがまた可愛らしい。なんか、我にかえれるというか。慌てふためくよりも断然良い。本人にそのつもりはないかもしれないけど、呑気な感じが、逆にリラックス効果をもたらしてくれる。周りの人はどう思っていたか分からないけど、僕は好きだった。


容姿は、パッと似てる芸能人は思い浮かばなかったが、雰囲気やキャラクター像としては、モーニング娘。における、加護亜依&辻希美の立ち位置だと思う。うん。やっぱり愛されキャラじゃないか。どっちかといえば辻ちゃん寄りかなぁ・・・。


あと、周りから、“安産型”って言われてたりもした。居酒屋の厨房はそんなに大きくないから、人が行き交う時に、「後ろ通りま〜す」とか言ったりするわけ。その時に、お尻が、ポンッて当たったりしちゃうのよ。多分、そっから来てるんじゃないかなあ。「ボンッ・キュッ・ボンッ」の3つ目のボンッを有していたわけだ。


それでいうと「キュッ・キュッ・ボンッ」だったのなぁ・・・。とにかくお尻のことはよく言われていた気がする。本人も笑いながら軽くあしらっていた。そういう上手さもあったなぁ。ママさんとかも向いてそう。セクハラまがいの発言も受け流せそうな器量の大きさを感じる。


色々思い返して来たが、テーマの、“好きになりかかた人”というよりも、“後々考えたら実は好きだった人”の方がニュアンス的に近いかもしれない。出会い方やタイミングが違えば、アタックしたいと思っても、全然不思議じゃなかった。それぐらい僕にとっては魅力的な女性だったことは間違いない。


“不思議”で思い出したけど、実は、その年下の先輩と、全く同じフルネームの女性と、僕は当時、お付き合いしていたんだ。まぁ確かに、被ってもおかしくない、と言われればそうかなぁ、みたいな感じだったんだけど、苗字も名前も、だからなぁ。そんな偶然もあるのか〜って驚いたものだ。名前の漢字だけちょっと違うんだけどね。それもあって、思い入れの強い女性の一人になっているのかも。


・・・「今カノのフルネームと全く同じ元カノが居るんだよ」って、メッチャレアなケースだろうなぁって、ちょっと、想像してしまった。う〜ん、実現可能性は0に限りなく近そう・・・。確率0%と言い切らないところに、僕の諦めの悪さが滲んでいる感も・・・。

 

 

 

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