背中を押すから頑張れよ@ピカ⭐ンチ | ゚.+:。黄色の小部屋。:+.゚~にの担の毎日~

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ちょっとひと息マグカップ*++
(昨日も今日もこんな時間に…しずく!



『ピカ⭐ンチ』公開中の頃の
堤監督インタビュー。

お時間のあるときにどうぞ。



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『背中を押すから頑張れよ』
               堤 幸彦監督



嵐は、奇跡的とも運命的とも思える組み
合わせからできたグループです。後天的か
先天的かわかりませんが、とにかく五人の
キャラクターのすみわけが絶妙にできて
います。

あどけない少年の頃から知っている
メンバーもいて、彼らには人間として
興味がありますね。

久々に会うと、「おっ!」と驚くぐらいに
背が伸びていたりして、その成長ぶりに
お小遣いあげたくなるような気分になる。
「オレは田舎の親戚のオヤジか」と思い
ますが。

今回、『ピカ☆ンチ』を撮ろうと思った
のは、僕ももう中年ですから、ここで1つ
新しいタイプの青春映画を撮っておきたい
なと思って。あの五人が出れば、いろんな
切り口で今の十八歳というものを撮れる
んじゃないかと思ったんです。

案の定やってみたら、すごくおもしろい
ものができました。嵐を温かく見守る
お母さん的気持ちを持つファンの方々に
すれば、ちょっとドキドキというか、
「そこまではやらないで」と言われそう
な……。でも、やっちゃった、という作品
です。





五人はホントよくがんばりました。

なんといっても一番大変だったのは、
普通の高校生を演じた相葉くんだと思い
ます。“普通”を演じるったって、今の世に
そもそも“普通”なんて存在しないわけです
から。でも、相葉くんがニュートラルだか
らこそ、振幅の大きいキャラが作れて
おもしろくなりました。


ツッパリを演じた櫻井くんは、衣装合わせ
の時からヤンキー雑誌を持ってきて
「この人のイメージでいき ます」と雑誌
の端っこのナンだかわからない人を指名
したぐらい、入れ込んでました。クレバー
な実像がある彼と役との落差がおもしろく
実際、うまくいきました。


松本くんは、かっこいい二枚目にもかか
わらず、彼の言うところの 「キモい」
キャラに自ら好きこのんで挑戦していた
だきましたが、むこうに決意があると、
こちらもやりやすいわけで。「変な話し方
でいくべ」「衣装はまっ白けにするべ」と
イメージを広げることができました。


二宮くんは、割と見たままの感じで最後
まで通してもらったわけですが、”陰を
持つキャラクター“として、彼は欠かせ
ない存在でした。あの目の強さがいい。
予想通り、うまくいきましたね。


一番びっくりしたのは大野くん。
あれだけ運命に受動的な演技がうまい
とは思わなかった。彼が固まってしまう
表情は、映画のフックになっています。
つくづく愛すべきキャラクターだと思い
ました。



僕は彼らに対して、アイドルという意識は
まったく持っていませんが、人をひきつ
ける力は、すごいものがあります。
今回は、その迫力と互角に戦わなくては
いけないうえ、五人束になってかかって
きたわけですから、それは緊張しました。

演技指導は最初、間の取り方なんかを
ちょろちょろ言いましたが、勘がいいから
すぐにのみ込んでしまう。五人集まれば
簡単な説明をしただけですぐに伝わって
ゆく。投げた球はいつもちゃんと返すし、
一人ぐらいぶんむくれていてもいいかなと
思うんだけど、それもない。

彼らは、ニュートラルであり、ピュアで
あり、品があるのです。だからこそ、
不思議なたたずまいの青春映画が作れたと
思うし、彼らが持つ品性は映画に深みを
持たせてくれました。

"親戚のオヤジ気分の僕としては、これから
彼らが業界でもまれ、いい顔になっていく
のを見るのが楽しみです。今後の映画や
ドラマの中心を担っていくベく、まさに
そのスタートラインに立っている五人なん
ですから。

二宮くんはずっとクールな感じでいって
ほしい。大野くんは受動的キャラを
全面的に生かして、運命に翻弄される男を
演じていってほしい。松潤はアジアの
映画スターになれるような素晴らしい
フェイスを生かしていってほしい。
櫻井くんは不良であれ街の子であれ、
”今の子“っぽい感じがするから、そういう
ところを伸ばしていってほしい。
相葉くんはホームドラマとかで、
ちょっとすれた感じでやってみると
おもしろいと思う。

みんなそれぞれにいける野郎たちです。
「背中を押すから頑張れよ」
そう言いたくなる五人組です。


(2002年 PERSON)