龍翁余話(830)「ふくらはぎは第2の心臓」

 

翁、普段は5時起床、直ぐにパソコンに電源を入れ、コーヒーを沸かし、洗面を済ませた後、コーヒーを飲みながら、まず、メールをチェック、その後、約1時間半かけて数紙の「新聞」に目を通すのが習慣である。ご存知のように「新聞」を開くには、まず、Microsoft EdgeをクリックするとMicrosoft Startが出る(Yahoo設定の場合はYahoo画面が出る)。その画面の「Webを検索」の枠に「新聞」と打ち込めば全国紙と1部の地方紙を読むことが出来るのだが、「新聞」を引っ張り出す前に、Microsoft Start画面(またはYahoo画面)に興味を惹くタイトル(見出し)が目に止まることがある。今号の『ふくらはぎは第2の心臓』(4月8日)もその例だ。この記事はヨガインストラクターの竹内結子さんと言う方がお書きになった文章である。

 

本来“書き屋”は、他人が書いた文章を無断で“借用(転載)”することは許されないし、翁は習性として(歴史書や文献を除き)他人の文章を借用することは好まないが、その内容が余程重要で公共性がある場合は、出典(その文章、記事、または語句の情報源)を明らかにして引用することは、良しとしている。但し、著作権を主張・明記している文章・記事等は借用(転載)することは出来ない。今号、竹内結子さんの『ふくらはぎは第2の心臓』の記事には著作権の有無は明記されていないので参考にさせていただくことにした。(なお女優に同姓同名の“竹内結子”(2020年9月に没)がいたが、別人である)

 

翁が何故、『ふくらはぎは第2の心臓』に魅かれたか――実は翁、近年、老化による体力の衰え、とりわけ「あしの衰え」が気になり出した。「あし」には「足(足首から下の部分)」と「脚(太もも付け根の関節から下全体)」があるが、ここでは「脚」を言う。そこで「脚の衰え」であるが、具体的には歩く際、「脚の運びが重くなったり、歩く速度が落ちた」、おまけに、2月初めのゴルフの時、乗用カートに乗らないで(年齢を考えずに)約2万歩を歩き通した。その夜から左右両膝に激痛が走り、近くの整形外科クリニックで受診した。レントゲン写真によると(ドクターいわく)「龍翁さんは幸いに変形性膝関節症ではないが今回の膝痛は歩き過ぎによる膝関節炎(筋肉の痛み)です。普段は1回の歩きは6000歩~7000歩くらいがいいでしょう。でも、現在の膝痛が完治するまでは“軽い散歩”に留めておきましょう。膝の痛みの原因としては体重・加齢・筋力の低下があります。一般的には肥満は膝関節の大敵、また加齢によって軟骨など関節内の組織が衰え膝への負担が増加します。要は“筋力強化”を考えるべきです」――このアドバイスがあって、竹内さんの『ふくらはぎは第2の心臓』(『ふくらはぎ筋力アップ・エクササイズ』)に注目した次第――

 

「ふくらはぎ」(専門的には「下腿三頭筋(かたいさんとうきん)」)は「歩く・走る・ジャンプする」などをサポートする筋肉であることはご承知の通り。「ふくらはぎ」の筋肉が収縮することで血液を心臓へ戻す力が働き下半身の静脈血を心臓に送るポンプのような作用があるため「ふくらはぎ」は全身の血流にも大きな影響を与える。つまり我々は「血流の促進」「地面を蹴る力」「代謝向上」「足首捻挫予防」「こむら返り予防」などのために普段から「ふくらはぎを鍛える」必要がある、と言う訳だが、特に翁は近年、夜中に「こむら返り」が頻発して“悲鳴”をあげることたびたび。そして(前述の)「膝痛」。そこで竹内さんが提唱する『ふくらはぎ筋力アップ・エクササイズ』を早速、実行することにした。

 

①  「踵・つま先上げ」――両膝をついて片足を前に出し、踵を上げたり下げたりする。同

じ姿勢で、つま先も上げ下ろしする。②「負荷を加えて踵・つま先上げ」――両膝をついて片足を前に出し、両手を膝に乗せて踵を挙げたりさげたりする。踵を上げる時、両手で押し、負荷をかけるのがポイント。同じ姿勢で、つま先も上げ下ろしする。③「片足カーフレイズ」(カーフレイズとは、ウエイトをかけた状態で足首を屈伸させ、つま先たちになることを繰り返すことで、主に筋力・筋量を増加させるトレーニング)――壁の前に立ち、両手か片手を壁に添えて片足になり踵の上げ下ろしを繰り返す。バランスが安定しない場合は椅子などにつかまってもよい。また片足が難しい場合は両足で行なってもよい。以上の3つをそれぞれ最初は5~6回、次第に回数を増やし、出来れば10回ずつ繰り返すことが望ましい・・・

 

翁は現在、右膝の痛みは治まったが左膝の痛みが残っているので①の「踵・つま先上げ」と②の「負荷を加えて踵・つま先上げ」は出来ないが、③の「片足カーフレイズ」は毎日(時間は不定期)5~6回ずつ実行している。それに加え、先日ゴルフ仲間から教えて貰った運動――椅子に両手をついて脚を伸ばし床に踵を付けたまま(べた足=偏平足のまま)左右交互に負荷をかける。これは「ふくらはぎ」にかなりの刺激を与え、ちょっと痛いが、そのエクササイズのせいだろうか、幸いにも最近「こむら返り」を起こしていない。

 

ある文献から――人体の血液の70%が下半身に集まっており、脚に鬱滞(うったい=何かでふさがり滞ること)が起きると全身を循環する血液が低下して心臓や他の重要な器官に

充分な酸素や栄養素が行き届かなくなる。「ふくらはぎ」の筋肉をほぐすことによって脚の鬱積が解消されれば下半身のポンプの作用が活性化し血流を促す――更に高血圧症の翁にとって耳の痛い話――高血圧を抑える薬を服用していても、それは血圧を下げるだけで(心臓の血流不足と言う根本原因を改善させない限り)治ったのではない。そこで「ふくらはぎマッサージ」が重要になる。高血圧の人の「ふくらはぎ」は全体的に硬く締まっていて、まるで鰹節のような感触。翁の「ふくらはぎ」は、鰹節ではなく、フグ形態。これを揉みほぐすことで血流を促進させることが出来る――つまり、翁は今後、竹内さん提唱の「踵・つま先運動」、ゴルフ仲間推薦の「べた足床付け運動」そして「ふくらはぎマッサージ」の3つに励むことになる。老体をいたわりつ・・・っと。そこで結ぶか『龍翁余話』。