+8への道 最終回
窓の外からは、雨の音が聞こえてくる。
夜半過ぎから、ポツポツと降り出した雨は、明け方近くになり雷を連れてくるほどになった。
時折、青い光と共に遠雷が聞こえてくる。
どのくらい眺めていたろう・・・。
KOをやり始めて、1分という時間をこんなに長く感じたことはなかった。
魔法の鉄床・・・・僕は、緑の光をたゆませる珠と対峙していた。
Dieuが言ってた、「すっげぇ緊張すんだろなー」
それほどでもない。
いあ・・・それほどでもないと思っていたかっただけだろうか。
Dienaの言葉を思い出す、「8個連続で燃えたこともあったしなー」
・・・・全て灰になるのだろうか??
6個のキチンを、投げ込むのに2分とかからない・・・・。
今までの費やした時間と努力の結果が、たかだか2分の間に集約される。
ちと、怖くなってきた。
ひぃすも+8を作り出してて、後2個程で揃うらしい。
あいつに、やり方聞くの忘れてたな・・・。
アルさんが、この「+8への道」の結末を楽しみしてくれてるみたいだ。
昨日のptで宣言した手前、後には引けない。
05:02
5時を過ぎたら始めようと思ってた。
「さて・・・・やるか」
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低級を使って、どうでもいいものを燃やしてみる・・・。
そして+7ジャケを・・・・・。
燃えた。
初めから思ってた、キチンは連続で投入する。
決めてた。
またもやジャケを・・・・・赤い光が。
3っつめ、今度こそ!
ズボン・・・・赤く光った。
半分を過ぎた。
心臓の鼓動が早くなってる。
「全部燃えるのか・・・・??」 不安という名の黒い影が、背中にのっかかってるようだ!
4っつめのズボン・・・・燃えたっ!
瞬間、マウスを持つ右手が震えてきた・・・これがDieuのいう緊張というものだろうか??
先ほどの影が、濃さを増したように思う。
「やばい・・・・もう後がない。」
残されたキチンは、後2つ。
中断か継続か。
今ならまだ間に合う。
ひぃすがキチンを仕入れてくるって言ってたじゃないか?
この+7を売り払えば、まだ1億って予算は取り戻せるんじゃないのか?
「・・・・・どうする?」
躊躇する。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・決行だ。」
このまま引き下がりはしない。
ハナから思ってたじゃないか?足か篭手ができればいいって!
残ったキチンは、足と篭手。
おあつらえむきだ!
不安なんかに負けるもんか!!
・・・・・・(* ̄- ̄)y─┛~~
外はようやくしらんできて、朝と呼べる時間帯になってきている。
煙草を吸いながら、この日記を書いている。
朝の匂いを運んでくる風が、大仕事を終えた俺には心地いい。
このまま、緩やかな時間に身を委ねていようか・・・。
「うるさいなー・・・・どこの犬が吼えてんだ?」
小型犬だろうか、その鳴き声は高く、徹夜した俺には耳障りだ。
そうそう、あの後、残った2つのキチンの行く末・・・。
+8への道、第一回目の結末は・・・
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全焼だ、こらぁぁぁぁぁぁ!!! (/TДT)/
えーーーん、やめときゃ良かったーーー 。・°°・(>_<)・°°・。
□ +8への道 □
1億5千万強のノア >>>>> 灰 (T-T)
+8への道#2が、あるかどうかは誰にも分からない・・・・。
( -_-)フッ・・・

