中村芝翫ちゃんが歌舞伎美人のなかでおっしゃっておいででした。
若い
新しい歌舞伎もまた・・・・。
それでもわたくしにとりまして今の歌舞伎座はまさに夢の世界なのでございますけれど。
結局はわたくしの寄り切りでございました。
モリ夫の妥協を引き出したのは女の武器でございます。
もうね、
にゃんこの未来と歌舞伎座の今日のためだったらどんな事だってするよわたくしは。
滅びの山に向かいそうなスメちゃんになっているにゃんこの腕を引っつかみ、まさに一つの時代の終焉を迎えようとしている歌舞伎座をこの目に焼き付けることができてよかったです。
しかしまぁ・・・
久しぶりの歌舞伎座はなんだかエライコッタの大賑わい。
どうやら始めておいでの方も大勢さんいらっしゃるようで、華やぎというよりも喧騒という言葉が似合うよう。
とは申しましてもね、
決して悪いことだとは思わない。
だって歌舞伎だもん。
庶民の娯楽。
下品で熱くて賢覧で
いっぺん見とかなきゃぁ冥土の土産に困るじゃぁありませんか。
そういうわたくしだって常連さんというわけでもなく、
時間と体調と財布の三拍子そろってやっと昇れたあの3階席の階段ですもの。
染五郎さんが
ちょっと驚かれたようでブログにこんなにも空気が変わるのかと書いておいででしたが、お若いからね。
客層で空気が変わると思うのが役者なら、
板の上だってお祭り騒ぎと切なさでピリピリしていたじゃありませんかとおばちゃんは思いましたよ。
客席は大喜びだったのですから歌舞伎座の神様方も喜んでおいでですよ。
初めての歌舞伎座で嬉しくて記念写真を撮りたかった御夫婦に夫が声を掛け、シャッターを押して差し上げようとしたら昔ながらのカメラで、しかもどうしてもピントがしっかり合わなかったようでとりあえず押したけどがっかりするだろうな・・・・と。
おかしいですね。
プロではないけれど素人ということでもない夫がねぇ。
小さな古いカメラだったので勝手が分からなかったのでしょうか?
にゃんこさんは着物姿の御婦人方に釘付け。
上品に正式に着付けている方が美しいのはもちろんですが、おしゃれに着ているお嬢さん方もずいぶんおいででした。
でもねぇ、
あの寒さなのに帯び出しでストールもまかない方も多かった。
寒そうでしたね。
あと髪ね。
自由に気楽に着ても髪はちょっとこだわった方が美しかった。
美容院ではく自分で整えた方でもよく手をかけておいでだと全体の印象が違います。
すてきすてき。
もちろん
圧巻という美しさの方々(おそらくは関係者の御家族)を目に焼き付けることができたにゃんこは幸せモノです。
夫の前のお席にはかわいらしいお嬢さんお二人。
おそらくは
初めての歌舞伎座、初めてのお着物。
うっかりどっかり椅子の背で帯を潰し、かわいらしく結んであったお文庫がほどけてしまいました。
おばちゃんちょっとしゃしゃって、
簡単にごまかして差し上げようと思ったら結ばない帯マクラという代物で着付けてありましてね。
わたくし、
不勉強ながらこれつかったことがない。
っていうか、
結ばない帯結びって頼りなくって怖くって、かえって楽じゃない気分になってしまうのでダメなんですよ。
さぁ困った!!!
今更できないともいえず、
奥の方からもう一度結びなおして結びなおして結びなおして・・・。
なんとか四苦八苦してごまかしました。
あぁこのお嬢さんも帯出しでした。
羽織があったらごまかせたのにねぇ。
しかも三尺のように柔らかい帯で、この帯だったら絶対に結んでも苦しくないというやわらかさでしたのに。
それが、
お母様が苦しくないようゆったりと着付けてくださったようで満遍なくゆったりで。
これはかえって本人脱げてしまいそうで楽ではなさそうだなと後でにゃんこが言っておりました。
きりきり着付けてすたこら走り回るのが好きなにゃんこらしい発言ですね。(着物着て走るなよ!!(-""-;))
あぁしかし、
不勉強なのにしゃしゃって恥ずかしかった
あのお嬢さんが無事おうちまで帰れましたように。
