「気」 | 泳ぐ写真家龍之介

「気」

私が、以前、住んでいたマンションは、
隣が里山のような公園で、裏が畑でした。
そのせいか、
カブトムシやクワガタムシなどの来訪者が多いところでした。

ある日、マンションの階段を上ろうとしていたら、
手すりに、子供のトカゲがちょこんと乗っていました。

私は、子供の頃、トカゲをペットにしていたこともあり、
トカゲが大好きです(蛇は嫌いです)。

目と目が合って、よく見ると、
愛らしい顔をしています。

思わず、手を差し出して、
「こっちにおいで!」と言うと、

ぴょんと、私の手のひらに飛び乗ってきました。

普通なら、トカゲは、人間を見たら、警戒して、
近づくと逃げるはずですが、
私の「気」を感じたのでしょうか?
不思議な体験でした。

そう言えば、
私は、子供の頃に猿と格闘した経験があり、
猿は大嫌い。
動物園で猿と目が合うと、
必ず威嚇されます。

以心伝心と言いますか。
「気」は通じるようです。

それは、勿論、対人間にも言えることで、
私は、今まで随分いろんな人に「邪気」を発してきたのではないのか?
と最近思っています。
言葉にしなくとも、気は通じます。
怖いですね。