「アマデウス」 | 泳ぐ写真家龍之介

「アマデウス」

10年ほど前、アマデウス・モーツアルトの生誕の地、
ザルツブルクに仕事で、撮影に行きました。
ウィーン→メルク→ザルツブルクと車で移動、
運転は私だったので、結構疲れてしまいました。

夕食後、爆睡。
翌日早朝、まだスタッフが起きる前に、
かつて、モーツアルトが演奏していた教会のミサにでかけました。
ミサ曲(合唱)は、非常に美しく印象的でしたが、
明らかに、モーツアルトのそれではありませんでした。
イタリアのジョバンニ・ピエルルイージのミサ曲に似ていたので、
聞いてみると、
なんと、サリエリの曲だということ。

映画「アマデウス」や伝説によると、
モーツアルト毒殺説の疑いもかけられ、
サリエリはどちらかというと、悪人として描かれているようですが、
ザルツブルクの人たちにとっては、
とても親しみのある音楽家だそうです。

よく聴いてみると、
モーツアルトのミサ曲は、鑑賞曲であって、
どんなに考えてみても、あの曲で実際に教会ミサは、
ちょっと無理があります。

この体験で、私のサリエリに対するイメージは
激変しました。
私自身の好みとしては、
断然サリエリの方が好きです。

彼の方がある意味、神に近いと感じました。