「サロメ」 | 泳ぐ写真家龍之介

「サロメ」

オスカー・ワイルドの作品に、
新約聖書の中から題材を取った「サロメ」という戯曲があります。

サロメは暴君ヘロデ王の娘で、
ヘロデ王に捕われた、「洗礼者ヨハネ」に恋をして、
それが叶わぬと知るや、
父親に懇願して、「洗礼者ヨハネ」の首をはねさせた。
という、恐ろしいストーリーです。
新約聖書の中では、淡々とした描写ですが、
オスカーワイルドの作品になると、恐怖感倍増です。
以前、
スティーブン・バーコフ演出のシナリオを読んだことがありますが、
その、恐ろしさに、背筋が寒くなった記憶があります。

洗礼者ヨハネは、英語では、John the Baptist, フランス語では
Jean Baptist, です。
フランス人では、時々この洗礼名を見かけます。
Jean Baptist Mondinoという有名な写真家もいます。

キリストを洗礼したので、「洗礼者ヨハネ」と呼ばれているのですが。
非業の死をとげたせいか、
洗礼名にすることは、少ないそうです。

特に日本では、その洗礼名を聞いた事がありません。
私以外には。

実は、
私の洗礼名は、「洗礼者ヨハネ」なのです。
ゴッド・ファーザーがなぜ、そのような洗礼名にしたのか
今になっては知るよしもありませんが、
聖書で「サロメ」の行を知ってからは、
あまり穏やかではありません。

特に、女性との仲がこじれてしまったりすると、
首をはねられるではないのか?
と潜在的に、恐怖を感じます。

もしかしたら、
女性に気をつけろ。という啓示なのかもしれません。