「ヴィスコンティ」 | 泳ぐ写真家龍之介

「ヴィスコンティ」

若い頃にオートバイにはまって、ヨーロッパ車をはじめ、相当数乗り継いできました。
現在は、全く乗っていません。
車は実用一点張りで、趣味で持とうと考えたことはありませんが、
もし、好きで乗るのなら、断然アルファ・ロメオでしょう。

もちろんデザインも素晴らしいですが、
あの、ヴィスコンティ家の家紋をあしらったエンブレムが
あの車のすべてだと思います。
ヴィスコンティ家は、ヨーロッパ最古の貴族の家柄。
あの、ルキーノ・ヴィスコンティもその末裔です。
あのエンブレムには、ヨーロッパとイタリアとミラノの歴史とプライドが詰まっています。

私の周りには、もう30年以上アルファに乗っている強者もいますが、
とにかく昔のアルファはよく壊れたそうです。
近くに修理工場がないと、所有できない車だったのです。

最近、アルファも気合いをいれて、車種も増やし、
一般的な使用に耐えられるラインナップが、でてくるようになり、
その姿をよく目にするようになりました。

故障は、少なくなったといいますが、
わたしの家の近くの、イタリア車修理専門店を覗くと、
年式の新しいアルファが、たくさん保管してあります。
社長が知り合いなので、聞くと、
まだまだ、壊れるそうです。
「壊れないとアルファじゃないよ。」
なんて、怖いことを言っていました。

しかし、それでも、いいや。
と思ってしまう何かを持っている、幸せな車、
それがアルファロメオだと思います。