「映画ロケ」
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ニューヨークに、「シアター&フィルム」という公的なオフィスがあります。
ニューヨーク、特にマンハッタンの街中でロケ撮影をするためには、
そのオフィスに届出をして許可を得ないといけないのです。
一度、5番街でロケ撮影をすることになって、
人手が足りなかったので、カメラマンの私が申し込みに行きました。
何事にも、ルーズでアバウトなニューヨーカーのことだから、
相当時間がかかりそうだと覚悟していたのですが、
「えっ スティルの撮影? 、OKだよ!はい!」
と、あっけなくペタンと許可のはんこを押してもらい、拍子抜けしてしまいました。
ロケの総勢が、モデルさんも含めて、6名くらいだったから、
ロケ部隊としては最小ユニットだと、半ば無視されたような感じでした。
あちらの映画のロケ部隊は半端ではありません。
大部隊が移動して戦闘の準備を始めるような雰囲気があります。
映画の撮影は、ライティングやカメラアングルの勉強になるので、
暇だとよく覗いて見ていました。
ちょっと歩道を歩くシーンでも、
幅10m×長さ20mくらいの巨大なライトボックスを
クレーンで吊り上げて、照明していました。
照明機材がとてもユニークで、アイデアに富んでいました。
映画が産業化しているので、
照明機材産業の裾野が広いのでしょう。
うらやましく思いました。
そのころ、
ジェフ・ブリッジスの「フィッシャー・キング」や
ミッキー・ルークの「ナインハーフ」の
ワンシーンの撮影を目にしました。
あとで、映画を観てみたら、
とても自然に写っています。
「あんな照明をしたら、こんな風に写るんだ」
と、とても参考になりました。
スティルの撮影にも、そこで観た照明の技術を
応用したりしています。
理想の「絵」を作るため、
妥協をしない、その姿勢がとても勉強になりました。