「仏舎利」 | 泳ぐ写真家龍之介

「仏舎利」



仏舎利(ぶっしゃり)というのは、仏様の遺骨のことです。

私の故郷、熊本市を見下ろす小高い丘の上に

仏舎利塔がありました。

その昔、ネパールの首相から寄贈された仏舎利を

収めているそうで、熊本城とともに、熊本市のシンボルに近い存在です。


祖母から、

「仏様の骨を収めてあるんだよ。」

と教えられ、

とても鮮明に私の記憶の中に残っています。


写真はニューヨークのクライスラービル。

古いビルですが、その美しさは別格で、

私は世界で最も美しいビルだと思っています。


実は、


このビルの先端部分が、

イメージ的に、とても仏舎利塔を彷彿とさせるのです。

このビルはアールデコ建築の代表のひとつだと言われていますが、


私は、設計者の頭の中には、仏舎利塔や、パゴダのイメージが

あったのではないのか?と思っています。


この写真は、太陽が顔を出し、

夜の闇からクライスラービルが姿を現した瞬間です。

まだ暗いころから張り込んで、ものにしたカットです。

何か神々しさを感じます。


この直後、私のカメラを狙った黒人のストリートギャング3人が

私を襲おうとしましたが、

逃げ足では負けません。

2~3km疾走して、撒いてしまいました。


このころはニューヨーク史上最も物騒な時期だと言われていました。

私には、動物的な危機管理能力が備わっていました。

そうでないと生きていけなかったのです。

何度も危ない目にあいましたが、生き残りました。


しかし、昨日の秋葉原の事件を見ていると、

従来の危機管理能力ではどうしようもない出来事だと考えてしまいます。

とにかく、人が多い場所へでかけることだけは避けようと思っています。

それが最善の方法でしょう。


※撮影:NikonF3+180mmf2.8+KodakPKR