「中古車ディーラー」 | 泳ぐ写真家龍之介

「中古車ディーラー」

私の住居の周辺は、東京でも有数の外車中古車ディーラーが多い地域だ。

駅に歩いていく途中に、環八があって、そこに点在している。

その中にトヨタの系列会社が経営するショップがあって、

メルセデスベンツやアウディ、ワーゲン、BMWの中古車を扱っていた。

あまり売れていないようで、同じ車がしばらくそのままになっていたりしていた。

ちょっと価格が高かったようだ。


最近、はっとして、そのショップを見たら、

えらく殺風景になっている。

車はたくさんあるのに、これはなんだ?と思ってよく見たら、

その店はレクサスの中古車専門店として衣替えしていたのだ。

レクサスは車種が少ないとは言え、改めて見ると

ほんとうに地味で華がない。


欧州車を売っていた頃は、遠くから見ると

お花畑のような、華やかさとにぎやかさがあったのだが、

レクサスになって、モノトーンのイメージになってしまった。

それに、レクサスの中古車ってこんなにも出回っているのかと思うほど、数が多い。

推測だが、人気もあるが、飽きられるのも早いのではないのだろうか。


人間が無意識で感じる印象というのは、

結構本質に近いと思う。

私は、クラウンの方がとても日本的で親近感が持てて好きだ。

華もあると思う。

あの神社仏閣的イメージがたまらない。

しかし、レクサスは蒸留水のようだ。


レクサスはグローバル化の無機質的象徴のような気がする。