「復活祭」 | 泳ぐ写真家龍之介

「復活祭」

私の父方は代々有名なキリシタンの家系だ。
ご先祖様は天草や島原に点在していた。
現在でもその辺に住んでいる方が多い。
かつては隠れキリシタンと呼ばれていた。

今では、浄土真宗の教徒が多数派を占めるが、
私は、父方では、最後のクリスチャンだ。
しかし、
私はほとんど教会に行かない。
行くのは、復活祭のときだけだ。
まあ、
クリスチャンとしての良心のかけらが
少し残っているところか?

それで、

復活祭の本日は、早朝からミサにでかけた。
窓際の席で聖書を手に、説教を聞いていたら、
雲間から太陽が顔を出し、
私の真横の細長いステンドグラスから
日が差し込んで来て、
私が手にしていた聖書だけを照らし出した。

回りのおばさんたちも、それを見て、
ぎょっとしたようで、ひそひそ何か言っていた。
私は、神様から
もっと真面目に教会に通うようにと
説教されているような気になった。

まあ、そんなことで、
とても印象深い復活祭のミサになった。

何か良い事がありそうで、
ちょっとうれしい気分だ。