「生存率70%」 | 泳ぐ写真家龍之介

「生存率70%」

『 【ニューヨーク28日時事】米国では、成人約100人当たり1人が刑務所にいる-。こんなショッキングなデータが28日、米国の非営利調査団体PEWセンターがまとめた報告書で明らかになった。』

そうだ。

これは、あまり驚くべき数字ではないと思う。
私がアメリカに住んでいるころ(1980年代)は
アメリカの都市における犯罪が最悪だった。

都市部で生まれた黒人男性が、
成人するまで生きる可能性、つまり生存率は70%だった。
30%が、犯罪、事故、病気で死んでいたのだ。
この中で最も多かったのが犯罪。
すさまじい数字だ。

私が通っていた現像所に勤めていた黒人青年は、
以前、近所のストリートギャング仲間と共同で麻薬の売人
をしていたが、
その仲間10数人は、彼が15歳になるまでに
すべて抗争で殺されてしまったそうだ。
彼もこのままでは殺されると、
足を洗ったという。

ニューヨークは安全になったというが、
アメリカは本質的に暴力的な国だ。
成人100人あたり1人が刑務所にいると言われても。
「なるほどな!」と思ってしまう。