「居酒屋の餃子」 | 泳ぐ写真家龍之介

「居酒屋の餃子」

昨晩、仕事仲間と新宿の行きつけの居酒屋で遅い新年会を楽しんだ。

その店は、結構古い店で、昔、寿司職人だった、オーナー兼店長が

切り盛りしている。

厨房には息子さんがいて、奥さんも店員としてがんばっている

アットホームな店だ。


仲間が「餃子を注文しよう」と言った。

その瞬間、別の仲間が

「毒は大丈夫かな?」

なんて心配そうな顔をする。


で、店長に、

「ここの餃子だいじょうぶ?」

とけっこうどきっとすることを尋ねた。


まあ、店長とは古い友人同士だから

こんな悪い冗談も通じるのだが、

私は正直言って、餃子を口にしなかった。


今回の中国の冷凍食品事件は、

もし、これが意図的なものであったとすると、

どんなに管理していても、

こういった事件は防ぐことができないことを証明した。

これはテロと同じで、防ぎようがない。


はっきり言って再発は防止できないだろう。

爆弾テロと同じだ。


この責任を政府や会社に一方的に押し付けるのはお門ちがいだと思う。


我々はテロ、災難と共存している時代にいる。

テロや危機はあってはならないと、憤慨しても仕方ない。

今そこにあるのだ。

私は80年代のニューヨークでこのことをいやというほど経験した。


自分自身でリスクを避けて身を守るしかないと思う。


あたりまえのことだが、これが分かっていない人が多すぎる。