「600万円のMac」
私が最初に使ったアップル社のコンピュータはApple2。
1982年頃だったと思います。
その後アップル社はマッキントッシュを発売しますが、
とても高価でした。
G3が登場するまで、ただ眺めているだけで、
仕方なくNECのDOS/Vマシンを使っていました。
マックが登場したころからマックを使っている、
知り合いのデザイナーさんがいます。
彼は当時からマックにお金をつぎ込んでいました。
中でも、最も高価だったマックは増設メモリも含め600万円。
そのマックの機種名は忘れましたが、
今だったら、
マックG5+メルセデスベンツCシリーズが購入できる価格です。
彼が、ショップで、意を決して
「このマックください!」と言ったら、
奥から店長が飛び出してきて、
「お客さん!本当にいいんですか?本当にいいんですか?」
と、まさか、これを買う人が現れるとは!
といった表情だったそうです。
しかし、悲しいことに3年もすると、
約4分の一以下の価格で、
その600万円のマックの性能を上回る新型マックが登場し、
彼はその後も泣く泣く、新しいマックが登場する度に
新型を購入していったそうです。
そして、ある日、それまで、マックの購入にあてた金額を概算したら、
なんと2000万円を越えていたそうです。
「アップル社を訴えたい気分だ!」と
マックの話をするたびに怒っている彼ですが、
いまだにマックを愛し、マックを愛用しています。
マックファンには、
そんな彼のように、財産を注ぎこんできた人が大勢います。
だから思い入れも半端ではありません。
そのあたりが、ウィンドウズファンとは違うところでしょう。
私は2年前に購入したMac G5(IBM PowerPC搭載モデル)を使っていますが、
価格はメモリ6Gを搭載して30万円程度でした。
現在でも、ヘビーな仕事で問題なく使えています。
本当に安くなったものです。
「あのマックを買うときは、家を購入するときのような決意が要った!」
と、ちょっとうれしそうに、彼が語っていたのを思い出します。