「モノクロ写真の将来」は、
一体どうなるのだろう?と考えることがあります。
現在仕事でモノクロ写真を納品する場合は、
データではなく、富士のピクトロでプリントアウトしたものを使っています。
ピクトロは銀塩プリントにデジタルデータを焼き付けるもので、
印刷原稿としては問題ないと考えています。
ピクトロは高価なので、購入するわけにはいかず、
こちらから直接ラボに行って、オペレータと相談しながら出力しています。
肝心なデータ作成ですが、
モノクロプリントの「覆い焼き、焼き込み」、のテクニックは、
フォトショップに備わっている「覆い焼き、焼き込み」ツール、
トーンカーブ等を使って結構細かくできて、
焼きのコントロールという意味では紙以上でしょう。
紙の場合は、失敗プリントが山のようになり、
現像液も頻繁に換えたりと、
経済的にも、環境的にも(廃液の問題)問題がありました。
肝心な、展示用のオリジナルプリントですが、
現時点では、
インクジェットプリンタに頼る他はなさそうです。
私の知り合いのプロフェッショナルプリンターの第一人者、
久保元幸さんも、大型インクジェットプリンタを使って、
いろいろとトライされているようです。
引き延ばし機やコンタクトプリンタを使った銀塩プリント制作は、
もう100年以上も続けられてきて、
私自身30年近く経験があるので、
デジタルの優位さは分かっているようで、
何か大事なものが欠落しているような不安を感じています。
しかし、
銀塩フィルム&プリントはメーカーからの製品供給がなくなったら終わりなので、
どうなることか心配している今日この頃です。