ご機嫌よろしゅうございます。
斗星です。
前のブログで龍雅峰委員長にこの挨拶のことを指摘されましたが、これは私がずっと前に茶道を習っていた時の挨拶です。ちなみに裏千家でした。
ここ数日、諸々忙しくしておりましたが、何とか楽しみにしていた大阪旅行の日を迎えました。
新大阪に着いたら必ず静御前(文楽人形)にご挨拶するのが習慣です。静さま、本日もお美しゅうございます。
今回の最大の目的は松竹座での歌舞伎公演。
翌日、上方浮世絵館さんに早速伺いました。
企画展で三代目尾上菊五郎の役者絵を鑑賞し、その美貌と幅広い芸風から襲名披露中の八代目さんを思い起こしました。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、今回の主題は同美術館の階段で見つけたこちらの絵です。
こちらの絵は『義経千本桜』大物浦の段の平知盛です。知盛の横に龍が描かれていますよね。
この場面には「龍」という言葉が頻繁に見られます。より具体的に言えば、「龍顔」すなわち「安徳天皇のご尊顔」です。
安徳天皇と言えば、史実ではわずか8歳にして壇ノ浦で入水した悲劇の幼帝ですが、この『義経千本桜』では源義経に守護され、生き残ります。
その様を見て安堵した知盛はただ一人、碇と共に海に飛び込むのでした。
この絵の知盛に寄り添うように龍が描かれているのは、大物浦の海神か、はたまた安徳天皇のご加護か……と想像が膨らみます。
大物浦の段と龍の関係は、前々から文章にしたいと思っていました。ただ床本の文面を追うだけだと皆さんも退屈かなと思い、なかなか実行できずにいたところにこの絵に出会えて良かったです。
そして、おまけです。
丁寧で親切な店員さんたちとこだわりのコーヒーに癒されるひと時でした☕️