夕ご飯も食べ終わって、テレビを見たり、他愛もない話で盛り上がったりした。

多分恋人だったら何でもない普通な時間。でもそれが私にはすごく幸せに感じられた。


お風呂にも入ってそろそろ寝ようかとなったところで問題が発生した。

ひかるちゃんがシングルベッドで一緒に寝ようと言い出したのだ。


私にはもう彼女はいないし、ただの後輩と同じベッドで寝ると考えたら何も問題はないんだけど、ひかるちゃんの好意を知ってしまった以上一緒に寝るというのは気が引けた。


断ろうとすると「なら床で寝ます!」なんてひかるちゃんが言い出すもんだから渋々一緒に寝ることにした。


布団に入るとひかるちゃんが抱きついて


 「私なら理佐さんのこと傷つけたりしません」

 「はやく私を好きになってください」


と呟いてきた。


戸惑ってパッとひかるちゃんを見るともう可愛い寝息を立てていた。


 「はやっ




次の日は朝は色々あってバタバタだったけど、無事仕事に向かえた。


バタバタしてたせいで出る時間をずらすとかそんなところまで気が回らなくて楽屋に入ったときにみんなに「珍しい組み合わせだね〜」なんて言われたけど、変に怪しまれることはなかった。


だけど楽屋に入ってからもひかるちゃんは私にベタベタで、それのせいでみんなに怪しまれた。その"みんな"の中には当然由依もいた。


そんなこともあったけどなんとか仕事を終えて、ひかるちゃんとひかるちゃんの家に帰る。


ここまではそこまで大きな問題はなかったんだ。


そう、ここまでは。



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あと1話で完結になります。

続きに今日の夜に出せたらと思っています。