【2内卒試】循環器
【循環器】
ほとんど解説は過去問資料にあるので、役に立たないかもしれませんが一応自分のためにまとめました。
☆禁忌
●術前の待機的ステント留置(ステント留置後は心筋梗塞や大量出血が起こりやすいので少なくとも4週間空ける)
●ジピリダモールとアデノシンの併用(ジピリダモールは冠血管拡張作用+、抗血小板作用+の抗狭心症薬)
●期外収縮のある心筋梗塞にNaチャネル遮断薬(死亡率が上がる)
●虚血性心疾患にアドレナリン(心筋酸素需要を上げるため、虚血が悪化)
●Eisenmenger化で手術(穴をふさぐと右心系の圧がもっと上がる)
●WPW症候群に房室伝導抑制薬(ジギタリス、Ca拮抗薬)→房室リエントリーが増す
☆心雑音
●Austin-Flint:AR、逆流が相対的MSをおこすため。前屈位でよく聞こえる。
●大砲音:完全A-Vブロック、心房収縮と心室収縮が重なり、Ⅰ音とⅡ音が重なって鳴る
●収縮中期クリック:僧帽弁が逸脱する音
●Opening snap:MS、僧帽弁が開く音
●Ⅱ音固定性分裂:ASD、大動脈弁成分Ⅱaより肺動脈弁成分Ⅱpが遅れて鳴る。右心系・肺動脈に負荷があるとⅡpが遅れる。
●Ⅱ音奇異性分裂:AS、左脚ブロック。ⅡpがⅡaより早く鳴る。Ⅱpが早いか、Ⅱaが遅い病態で鳴る。
●Graham-Steel:肺動脈弁の逆流音。肺動脈圧が高い病態で鳴る。MSでも重症になると肺高血圧になる。
●Shuddering:AS、頚動脈に放散する血流ジェットの音
☆エコー関連
<MR>
●tethering
拡張型心筋症における、左室リモデリングによる乳頭筋の外側偏位のこと。
僧帽弁が閉まりにくくなる。
●pressure half time法:僧帽弁の弁口面積を測る方法
<MS>
●DDR;diastolic descent rate(僧帽弁前尖拡張期後退速度)
弁が硬いとスムーズな運動が出来ず、速度が低下する。肥大型心筋症でも見られる
●Doming:僧帽弁が拡張期にドーム形成する
<AS>
●Raphe:二尖弁の癒合した弁尖の間に見える縫線のこと(英語読みでレイフィ)
●連続の式、トレースの式:大動脈弁の弁口面積を測る方法
<AR>
●Fluttering:逆流で僧帽弁がなびく所見
<心不全>
●biplane modified Simon法:EFを算出する方法。ディスク法ともいう。
●E/A:僧帽弁流入波形。
E波が左室弛緩によって形成される拡張早期波形。A波が心房収縮によって形成される拡張後期波形。
左室弛緩障害があるとE波よりA波が高くなってE/A<1となる。加齢で心筋が硬くなってくるので高齢者もこうなってる。
●E/e':e'は僧帽弁輪部移動速度のことで、組織ドップラーで測れる。E波との比をとることで拡張不全の有無が分かる。
拡張不全があると僧帽弁の運動が遅くなりe'は小さくなるので、E/e'は大きくなる。E/e'>15で拡張不全あり。
●簡易ベルヌーイ式:圧較差=4×(流速)^2
<閉塞性肥大型心筋症>
●大動脈弁収縮期半閉鎖mid-systolic hemiclosure
漏斗部肥大により、収縮期に大動脈弁も引っ張られて半閉鎖になる。頚動脈波形が2峰性になる。
●非対称性中隔肥厚asymmetric septal hypertrophy(ASH):しばしば大動脈弁の直下が肥厚し、閉塞型となる。
●僧帽弁収縮期前方運動systolic anterior motion(SAM) & fluttering
乳頭筋の肥厚のために僧帽弁を支える腱索が弛緩し、収縮期に血流に押されて僧帽弁が前方に飛び出す
●Brocken-brough現象:期外収縮後増強で閉塞が悪化し、左室内圧の上昇と大動脈圧の低下(圧較差増大)が見られる
<拡張型心筋症>
●B-B'step formation:左室拡張末期圧上昇によって弁輪が広がり、僧帽弁閉鎖前にnotchを形成。
☆Eisenmenger
・ASDやVSDなどで、進行するとなる。
・肺高血圧から右心不全になった状態のこと。
・手術やカテ治療も禁忌となるが、肺高血圧のみなら大丈夫。
☆致死性不整脈
●Brugada症候群→VFで死ぬ(Coved type)
●QT延長症候群→多形性VTで死ぬ(torsade de pointes)
●WPW症候群→発作性上室性頻拍からのVFで死ぬ(デルタ波・Kent束)
☆ICDの適応→VFか持続性VTの既往がある人は基本的に適応(心停止蘇生例は既往が不明と考える)
☆CRT-Dの適応→ICD適応かつ心不全のある人
☆恒久式ペースメーカー→急性疾患には不適
※WPW症候群はリエントリーをアブレーションで根本的に治療してから埋め込みデバイスを考えるべき。
☆感染性心内膜炎
・緑色レンサ球菌(抜歯後)、黄色ブドウ球菌(弁置換後)、腸球菌(泌尿生殖器処置後)
・感染性脳動脈瘤合併→SAH
・手術適応①頻発塞栓②心不全悪化・内科的コントロール不良③真菌性・膿瘍形成④人工弁
※左房粘液腫なら見つかり次第手術
☆ファブリー病
・α-ガラクトシダーゼ欠損・低下
・肥大型心筋症+伝導路障害のような病態→ペースメーカー植え込みもあり
☆心タンポナーデ
・Beck3徴:①心音減弱②血圧低下③静脈圧上昇
※静脈圧上昇は計測値でなくて、頚静脈怒張とかの身体所見でいいと思います
・穿刺はファーラー位(30~40°上体起こし)、剣状突起下(やや左に振る方法も)
・肺うっ血にはならない(心臓内腔に入ってこれる血液量が少ない→肺に行く血液も少ない)
・エコーで心膜腔の厚さが10mm以上なら穿刺OK。あまり少ないときはしないほうがいい。
ほとんど解説は過去問資料にあるので、役に立たないかもしれませんが一応自分のためにまとめました。
☆禁忌
●術前の待機的ステント留置(ステント留置後は心筋梗塞や大量出血が起こりやすいので少なくとも4週間空ける)
●ジピリダモールとアデノシンの併用(ジピリダモールは冠血管拡張作用+、抗血小板作用+の抗狭心症薬)
●期外収縮のある心筋梗塞にNaチャネル遮断薬(死亡率が上がる)
●虚血性心疾患にアドレナリン(心筋酸素需要を上げるため、虚血が悪化)
●Eisenmenger化で手術(穴をふさぐと右心系の圧がもっと上がる)
●WPW症候群に房室伝導抑制薬(ジギタリス、Ca拮抗薬)→房室リエントリーが増す
☆心雑音
●Austin-Flint:AR、逆流が相対的MSをおこすため。前屈位でよく聞こえる。
●大砲音:完全A-Vブロック、心房収縮と心室収縮が重なり、Ⅰ音とⅡ音が重なって鳴る
●収縮中期クリック:僧帽弁が逸脱する音
●Opening snap:MS、僧帽弁が開く音
●Ⅱ音固定性分裂:ASD、大動脈弁成分Ⅱaより肺動脈弁成分Ⅱpが遅れて鳴る。右心系・肺動脈に負荷があるとⅡpが遅れる。
●Ⅱ音奇異性分裂:AS、左脚ブロック。ⅡpがⅡaより早く鳴る。Ⅱpが早いか、Ⅱaが遅い病態で鳴る。
●Graham-Steel:肺動脈弁の逆流音。肺動脈圧が高い病態で鳴る。MSでも重症になると肺高血圧になる。
●Shuddering:AS、頚動脈に放散する血流ジェットの音
☆エコー関連
<MR>
●tethering
拡張型心筋症における、左室リモデリングによる乳頭筋の外側偏位のこと。
僧帽弁が閉まりにくくなる。
●pressure half time法:僧帽弁の弁口面積を測る方法
<MS>
●DDR;diastolic descent rate(僧帽弁前尖拡張期後退速度)
弁が硬いとスムーズな運動が出来ず、速度が低下する。肥大型心筋症でも見られる
●Doming:僧帽弁が拡張期にドーム形成する
<AS>
●Raphe:二尖弁の癒合した弁尖の間に見える縫線のこと(英語読みでレイフィ)
●連続の式、トレースの式:大動脈弁の弁口面積を測る方法
<AR>
●Fluttering:逆流で僧帽弁がなびく所見
<心不全>
●biplane modified Simon法:EFを算出する方法。ディスク法ともいう。
●E/A:僧帽弁流入波形。
E波が左室弛緩によって形成される拡張早期波形。A波が心房収縮によって形成される拡張後期波形。
左室弛緩障害があるとE波よりA波が高くなってE/A<1となる。加齢で心筋が硬くなってくるので高齢者もこうなってる。
●E/e':e'は僧帽弁輪部移動速度のことで、組織ドップラーで測れる。E波との比をとることで拡張不全の有無が分かる。
拡張不全があると僧帽弁の運動が遅くなりe'は小さくなるので、E/e'は大きくなる。E/e'>15で拡張不全あり。
●簡易ベルヌーイ式:圧較差=4×(流速)^2
<閉塞性肥大型心筋症>
●大動脈弁収縮期半閉鎖mid-systolic hemiclosure
漏斗部肥大により、収縮期に大動脈弁も引っ張られて半閉鎖になる。頚動脈波形が2峰性になる。
●非対称性中隔肥厚asymmetric septal hypertrophy(ASH):しばしば大動脈弁の直下が肥厚し、閉塞型となる。
●僧帽弁収縮期前方運動systolic anterior motion(SAM) & fluttering
乳頭筋の肥厚のために僧帽弁を支える腱索が弛緩し、収縮期に血流に押されて僧帽弁が前方に飛び出す
●Brocken-brough現象:期外収縮後増強で閉塞が悪化し、左室内圧の上昇と大動脈圧の低下(圧較差増大)が見られる
<拡張型心筋症>
●B-B'step formation:左室拡張末期圧上昇によって弁輪が広がり、僧帽弁閉鎖前にnotchを形成。
☆Eisenmenger
・ASDやVSDなどで、進行するとなる。
・肺高血圧から右心不全になった状態のこと。
・手術やカテ治療も禁忌となるが、肺高血圧のみなら大丈夫。
☆致死性不整脈
●Brugada症候群→VFで死ぬ(Coved type)
●QT延長症候群→多形性VTで死ぬ(torsade de pointes)
●WPW症候群→発作性上室性頻拍からのVFで死ぬ(デルタ波・Kent束)
☆ICDの適応→VFか持続性VTの既往がある人は基本的に適応(心停止蘇生例は既往が不明と考える)
☆CRT-Dの適応→ICD適応かつ心不全のある人
☆恒久式ペースメーカー→急性疾患には不適
※WPW症候群はリエントリーをアブレーションで根本的に治療してから埋め込みデバイスを考えるべき。
☆感染性心内膜炎
・緑色レンサ球菌(抜歯後)、黄色ブドウ球菌(弁置換後)、腸球菌(泌尿生殖器処置後)
・感染性脳動脈瘤合併→SAH
・手術適応①頻発塞栓②心不全悪化・内科的コントロール不良③真菌性・膿瘍形成④人工弁
※左房粘液腫なら見つかり次第手術
☆ファブリー病
・α-ガラクトシダーゼ欠損・低下
・肥大型心筋症+伝導路障害のような病態→ペースメーカー植え込みもあり
☆心タンポナーデ
・Beck3徴:①心音減弱②血圧低下③静脈圧上昇
※静脈圧上昇は計測値でなくて、頚静脈怒張とかの身体所見でいいと思います
・穿刺はファーラー位(30~40°上体起こし)、剣状突起下(やや左に振る方法も)
・肺うっ血にはならない(心臓内腔に入ってこれる血液量が少ない→肺に行く血液も少ない)
・エコーで心膜腔の厚さが10mm以上なら穿刺OK。あまり少ないときはしないほうがいい。