昨日のこと、

ヒデオくんが代行運転の仕事に1時間遅れてやってきました。


「どうしたの?」オレ


「いやー、今日ね、ゴローの誕生日だってのを忘れててねー」ヒデオくん


ゴローとはヒデオくんが飼っている北海道犬のことです。

立派な血統書つきの狂犬です。


「なんかあったの?」オレ


「あのね、ゴローはね、生まれてから今日までの間、ドッグフードとニボシしか与えたことがなかったの」ヒデオくん


「へー」オレ


「でね、オンナがね、『せっかくの誕生日なんだから、たまには美味しいものを与えたら?』っていうの」ヒデオくん


「へー」オレ


「だからね、オンナのいうままにいろいろ買ったのよ。犬用のプリン、ケーキ、ラム肉。でもね、最初にプリンを与えたらオンナが怒るのよ。『デザートは一番最後でしょ!』って」ヒデオくん


「へー」オレ


「で、ゴローなんだけどね、すごいの!タケコプターみたいにシッポをグルングルン回しながら、唸りを上げて食べてるの」ヒデオくん


「そして最後にラム肉をあげたんだけど、初めて食べた肉の味にショックだったのか、妙にコーフンしちゃってね、怖くて近付けなくなっちゃった」ヒデオくん


「ウフフ」オレ


「怖いね、野生って」ヒデオくん、ちょっと悲しそう。


「ここまではよかったの」ヒデオくん


「でもね、1時間くらいしたら妙にゴローが落ち着かなくなってきたの」ヒデオくん


「もう、下痢なのよ。それもカレーのルーみたいなやつ。あんなウンコ見たことない!」ヒデオくん


「あー、食べなれないものを食べたから受け付けなかったんだね」オレ


「もうね、オレもゴローもビックリしちゃって、それで仕事に遅れちゃったの」ヒデオくん


「もう、ドッグフードとニボシ以外はあげないことにした」ヒデオくん




哀れゴロー、せっかくのご馳走が仇となりニボシ健康生活に逆戻り!


一生に1度しか肉を食えなかった北海道犬、ゴローよ永遠に。