加藤純 著 2015年08月出版
大正時代、借家の割合は9割を超えていた
昭和16年大都市住宅調査では、大都市に建てられた
専用住宅は、借家が8割近く
昭和43年(1968年)には、持ち家が6割を占め逆転
以降は持ち家のほうが多い状態が続く
住まいは家族のものという概念は、大正期以降に発生
明治時代以降の都市型住宅は接客に重きが置かれ
客間は南側に面した最も条件の良いところに位置
家族の居間や茶の間は端のほうに追いやられていた
高度成長期を迎える頃、家は客人のためでなく家族のためのもの
客間と居間・茶の間の位置づけは交替
居間は「リビング」、客間は消滅する傾向
建築基準法施行令で、1つの敷地には1つの建物しか建てられない
キッチン、トイレ、風呂の3つ全てが揃っていなければ
その建物だけでは住宅の機能が成立せず、離れに該当し
同一敷地に建築できます
家族が快適に暮らせる広さは
延床面積を1人あたり8坪で計算するのが目安
4人家族なら、3LDKで32坪
5人家族なら、4LDKで40坪
ある設計者は、4人家族の戸建住宅に必要な最低延床面積は
25坪で、家族が増えるなら1人につき5坪を目安に足すとしています
1尺=約303mm
1寸法師の身長1寸=10分の1尺=約30.3mm
1寸の虫にも5分の魂の1分=10分の1寸=約3.03mm
1間=6尺=約1818mm (中京間の畳の長辺 短辺は半間)
一般に、尺などをmmに置き換えた数値は
30mm、300mm、1820mmと近似値が用いられる
京間(本間)
室町時代、京都を中心として「畳割」という建築方法が登場。
まず畳を並べて部屋を構成し、その周りに柱を立てるという方法。
これが、京間(本間)としてなじみの畳サイズ
955mm×1910mm(6尺3寸×3尺1寸5分)
江戸間(五八間)
江戸時代、工事の効率化を図って建物に使う柱サイズが規格化。
そして、柱で構成された部屋の内側に畳を敷き込むようにしました。
これが「柱割り」という方法で、現在の建築でも主流となっています。
柱の中心から中心までの長さを基準にしているので、
そこに敷く畳は柱の太さの分だけ小さく、
江戸間(五八間)の基本サイズは850mm×1760mm(5尺8寸×2尺9寸)
表玄関と内玄関(=勝手口) 表玄関は主人と来客用
大正時代頃から玄関の使い分けが批判され一体化
階段の種類
直階段、折り返し階段、回り階段、かね折れ階段、らせん階段
段違い階段
住宅の床は、1㎡あたり、180kgの重量に耐えられる規定
ピアノや本棚の重みは床組みや床下地で分散して下の方に逃げる
現代の居室の天井高は、2.4mが標準的
法的には、平均2.1m以上あることが求められ
それ未満は居室として認められず、納戸や収納の用途
バルコニー
外面に張り出した手すりが付いたスペース
ロミオとジュリエットの舞台
ベランダ
日差しを遮る庇(ひさし)や屋根の軒(のき)が付いたスペース
1階ではテラスと言われることもある
庇や軒があればベランダ
庇やバルコニーの出が1mであれば建築面積に含まれない控除規定がある
太陽光発電
戸建て住宅1軒当たりのシステムで、発電量は、3~5kW
年間発電量にして、3000~5000kWhが目安
一般家庭の年間消費電力量は 5500kWh弱とされ
そのうち、約6~9割をまかなう イメージ
一般的には据置型 屋根材の上に架台を設置し
その上に太陽電池モジュールを設置する形式
モジュールと屋根の間に隙間があるので熱が逃げて行き
メンテナンスがラクというメリットがある
太陽光発電は、夏の暑い時期になると発電量が下がる
これは、特に単結晶シリコン半導体が熱によって発電効率が低下する性質による
太陽熱温水器
エネルギーの変換効率が高い
太陽光発電システムは光から発電する段階での効率が
10~20%弱ですが、太陽熱温水器では
太陽エネルギーの50~60%程度を熱エネルギーに変えて利用できる
家庭で消費するエネルギーの約3分の1は給湯によるもの
太陽熱温水器の導入にかかる費用は、20~120万円ほど
初期費用を比較的早く回収することができます
電信柱
NTTなどの通信会社が電話回線や光ケーブルを渡している
電力柱(電柱)
電力会社が設置し、柱の上部に円筒形などの変圧器が付いている
共用柱
通信会社と電力会社が共同で持っている柱
自治体により、犯罪発生マップ、交通事故発生マップ が公開されている
台風による強風や突風・竜巻で被災した家屋や家財には
火災保険から保険金がおりることもあります
例えば、近隣の家の屋根瓦が飛んできて
自宅の壁が壊れたときなど
被災者生活支援制度による支援金
自然災害などによる家屋の損害に
火災保険から支払われる保険金とは別に
基礎支援金として、全壊世帯に100万円など
最大300万円の支援金あり
サイディング外壁 塗料と耐用年数
アクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料
5~7年 8~10年 12~15年 15~20年
タイル張りの外壁は、欠けや割れのチェックと補修
野菜補給 ハンバーグは今日はコゲていまいちでした
祖父の家は明治の建築、料亭もしていたので
部屋が多く広かった
一つだけ洋風の部屋があり、入り口のドアのガラスが
船室のような丸窓ガラスだった
素敵な家だった
昔の実家では
普段使わない表玄関をムダだなと感じていたが
勝手口と2つを使い分けるのは、大正時代からすでに
批判されて一体化していったことを知った
普段使わない客間が1番立派な位置にあるのも
鎌倉時代からの武家社会の習慣だったとは
応接間すらない家もどうかと思うが
家は客のためではなく、家族のためのもの
とあらためて当たり前のことだが知った