皆さんこんにちは。
理学療法士・鍼灸師の李成浩です。
この間、安城では七夕まつりが開催されました。
全日程良い天気でとても盛り上がっていましたが…
熱い!!
今年は夏が熱すぎる。
テレビやネットでは熱中症の注意を呼びかけていますが、ほんとうに気をつけてくださいね。
さて、今回のブログですが、番外編3つ目で装具についてみてみようと思います。
固定を主目的とした物を紹介しますので、さらっといっちゃいましょう。
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まずは肩から手までの装具です。
関節拘縮や腱板という組織群の修復術後、脱臼、片麻痺の方に使われます。
術後には関節の固定性が弱まっていますので、関節が外れないようなポジションを取れるようにしてあります。
他には、以前紹介した三角巾でやギプス固定もありますね。
こちらは肘関節に起きた拘縮、骨折や関節の不安定性、関節炎の治療に用いられます。
手に関してはどうでしょう。
こちらは炎症や術後の安静を図るために用いられます。
特に右の写真はリウマチにかかった方で、手関節が小指側に傾かないようにするものです。
あと指先の変形や麻痺によって力が入らない方に対しても、装具を用いることもあります。
次は足の装具に行きましょう。
この装具を見たことはありますか?
シューホーン(靴べら)ブレースという装具です。
足をけがしてしまったり麻痺によって足関節が垂れ下がった状態のままいると、筋肉が固まったり関節の変形を引き起こしてしまいます。
その変形の強制や予防のために使われます。
足の装具といっても種類が多く、以下の通りどの部分までを固定するかで呼び名が変わります。
先ほどのシューホーンブレースは、膝から下を支えるために使われるので、分類で行くと短下肢装具(AFO:アンクル・フット・オルソーシスの略)です。
短下肢装具には足関節の動きを補助したり制御するために、プラスチックで作った後に継手という部品を用いているものや
靴の両側に金属支柱が付けられているものもあります。
こちらは金属で作られているので、プラスチック製より強度は高いものです。
病状によって
膝関節と足関節を制御するのであれば長下肢装具(KAFO:ニー・アンクル・フット・オルソーシス)膝関節を制御するのであれば膝装具(KO:ニー・オルソーシス)というように選択されます。
体・体幹に対してはどうでしょうか。
これはよく見るのではないでしょうか。
コルセットですね。
細かく言うと、軟性コルセットやダーメンコルセットと呼ばれます。
主に腰痛症に用いられ、局部の安静を目的としています。
留め具も様々なものがあり
ベルクロを用いているものや紐で締め付けるものもあります。
最近多くなっている腰椎圧迫骨折に対しても装具はあります。
上の写真は軟性のもので、脊椎が前方へ曲がらないように身体を伸ばす補助をしてくれます。
しかし、装着に手間取るため、あまり使われることはないようです。
下の写真は硬性コルセットに分類されており、ポリプロピレンという物質でできています。
硬いといっても脊椎の動きを完全に制御できるほどでは無いようです。
どちらも身体が前かがみにならないようにして、骨折した部分に更なる圧迫が掛からないようにしています。
最後に紹介するのは頸椎の装具です。
どいうでしょうか。
見たことはありませんか?
主に事故の時に頸椎捻挫やむち打ち症などに処方されるものです。
しかし、こちらも頸椎の動きを完全に制御できるものではないので、主に頸椎の可及的な安静を目的とされているようです。
上の二つより更に強固な固定が必要な場合は、下の装具が用いられます。
なんだこれは?と思われる方もいると思いますが、ハローベストといって頸椎の骨折や脱臼、頸椎に対する手術後などに用いられます。
金属支柱の上についている輪っかを「ハロー(halo:天使の輪)」(挨拶:helloではありません)と呼び、その輪っかに空いている部分からピンを差し込みます。
想像がつくと思いますが、頭蓋骨に直接ピンを差し込み、金属支柱とともに頭を支えます。
更にベストとつながっているので、固定性はとても強いようです。
実習中に聞いた話ですと、この装具を外した直後は頭を支える筋肉が弱くなっているので、頭がものすごく重く感じるそうですよ…
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本当にさらっと流しましたが、上肢・下肢・体幹に用いられる装具をご紹介しました。
まだまだここでは紹介しきれないものもありましたが、身体の補助のためにいろんな装具があるということです。
熱い夏はしばらく続きます。
皆さんも熱中症や夏バテに注意して、夏を元気に乗り越えていきましょう。
それでは、また…