皆さんこんにちは。
理学療法士・鍼灸師の李成浩です。
改めまして、あけましておめでとうございます。
2018年がスタートしました。
(=⌒▽⌒=)
最近思うのですが、時間の経過が早くて、あっという間に一年が経ってしまいます。
まぁ充実しているからだと思うのですが…
( ̄_ ̄ i)
そう思っておきましょう。
だれですか?
年老いたからだっていう方は(汗)。
(°Д°;≡°Д°;)
さて、新年一回目の整形疾患ブログですが、骨折について改めて学んでいきたいと思います。
骨折と言っても様々なものがあります。
これまでのブログでも「コーレス骨折」を取り上げましたが、骨折と名のつく疾患はものすごく多いのです。
それでは一緒にみていきましょう。
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まず骨折とはどうなった場合のことをいうのか考えてみましょう。
字の通り「骨が折れる」と書いて骨折なのですが、何らかの原因によって、骨の生理的連続性が断たれた状態を骨折と言われています。
骨折には様々な分類が有りますが、一般的に骨折と聞くと、骨折した骨の部位名を取った分類が有ります。
これをすべて羅列しようとすると、人体に存在する骨の数だけ骨折名が出てきますので、そこは割愛します。
他には骨折の起こる機序や原因をグループ化して分類するものが有りますが、そのグループには共通した特徴があるため、分類しやすいと言えるでしょう。
以下グループ別の分類を紹介します。
<原因別の分類>
① 外傷性骨折:骨の持つ強度を超える外力が加わった時起こる骨折
② 病的骨折:骨に何らかの病的状態があり、抵抗力が弱くなっている時に起こる骨折
③ 疲労骨折:比較的軽度の外力が、同一部位に繰り返し加わった際に起こる骨折
<外界(空気中)との交通による分類>
① 開放(複雑)骨折:皮膚の損傷を伴うもの
② 閉鎖骨折:皮膚の損傷を伴わないもの
※複雑骨折と粉砕骨折を混同しやすいため注意。
<程度による分類>
① 完全骨折:骨の連続性が完全に断たれたもの
② 不完全骨折:骨の連続性は保たれているもの
※不完全骨折には、次のものが含まれます。
・亀裂骨折:骨にひびが入ったもの
・若木(わかぎ)骨折:骨質の柔らかい小児の骨折で、若木を折り曲げたときのような、不完全な骨折のこと
・竹節(ちくせつ)骨折:長い骨(以下長管骨)が長軸方向に押しつぶされて、竹の節のように盛り上がって折れるもの
<骨折の方向や状態による分類>
① 横(おう)骨折:長管骨をほぼ真横に横切る骨折
② 斜(しゃ)骨折:長管骨を斜めに横切る骨折
③ らせん骨折;長管骨をらせん階段状に横切る骨折
④ 粉砕骨折:骨折線が単一でなく、第三骨片を生ずるような粉砕を伴う骨折
⑤ 圧迫骨折:重力のかかる方向であったり、上下からの衝撃により、脊椎の椎体が押しつぶされる骨折
⑥ 陥没骨折:頭蓋骨に外力が加わり、内方に向かって落ち込むような骨折
など…
骨折が起きた際の症状として、以下の5つであるとされます。
① 疼痛:骨折直後からその部位に激しい自発痛が起きる。また局所の圧痛も認める。
② 腫脹及び皮下出血:打撲でも腫脹や出血は起こり得るが、骨折を伴う場合はより高度に起こる。
③ 変形:骨折の結果、正常なアライメントが破綻することで、変形や転移が起きる。内出血による腫脹は、変形を助長する。
④ 異常可動性:骨折により動くはずのない部位が動いてしまう。この時、骨折片や断端が擦れて異常な軋轢音(骨同士がゴリゴリと擦れた音)が聞こえる。
⑤ 機能障害:骨折によって本来果たすであろう骨の役割(身体支持、関節動作)を担えなくなった状態。上記①~④がそれぞれ原因となる。
骨折が起きた際の治療は主に以下の3つが取り上げられます。
① 整復:なるべく速やかに正しい位置に整復します。そのままの状態もしくは局所麻酔下で適度に牽引の下に徒手整復。あるいは手術による整復。
② 固定:整復した後は速やかにギプスやシーネなどによる外固定、手術の場合は鋼線や特殊な釘などによる内固定が行われる。
③ 機能維持・回復訓練:筋委縮や関節拘縮を防ぐため、骨折部周囲の関節可動域・筋力・生活動作トレーニングを行い、機能の維持改善を図る。
骨折による合併症や後遺症も存在します。
合併症:皮膚損傷、感染、神経損傷、血管損傷、脂肪塞栓、内臓損傷など…
後遺症:変形、四肢の短縮、偽関節、阻血性拘縮、ズデック骨萎縮、関節症など…
ただ単に骨折と言ってもここまでの分類が有りますし、人体には約200個もの骨が存在しますので、その症状も様々です。
軽く転倒しただけだったのに痛みが長いこと続いている、痛みの他に冷や汗や悪寒がするなどが有りましたら、骨折の疑いがありますので、その際は整形外科の受診をお願いします。
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いかがでしたでしょうか。
最後の一文は自分の体験談でした…
( ̄ー ̄;
学生の時に突然友達に転ばされたり、スノーボードでの転倒時に実際に感じた痛みです。
ほんとに痛い時は声も出せない、うずくまる、冷や汗だらだらといった感じで、その場から動けませんでした。
その間自分を突き飛ばした友達は、大爆笑してましたけどね…
(;´Д`)
遊びの中にも、危険はいっぱいです…
次回以降は上肢の骨折を紹介しますので、今回のこの分類や症状を頭に残してみていただくと、こんな骨折だったのかとわかりやすくなるかも?
それではまた…