こんばんは。
理学療法を通じて社会貢献を目指している大岩です。
皆さんNHKの総合診療医ドクターGという番組をご存じですか?
この番組、様々な情報を基に実際のベテラン医師と研修医が確定診断に至るまでのディスカッションをする番組ですが、とても勉強になります。症状からあらゆる可能性を考えて検査や問診を行い可能性を絞っていくのですが、医師の考え方等も垣間見ることができます。
こういった過程って医療以外の仕事でも応用できることだと思います。

さて、タイトルの話に戻ります。
訪問リハビリで関わっている方がトイレで排便することができました!
…それだけ!?
それだけです。
しかしご家族さんから『感動』、ご本人さんからも『本当に良かった』という言葉が何度も出ました。

この方、何回か腰痛が強くなりここ数ヶ月トイレに行くこともできませんでした。
痛みからほぼ寝たきりの生活を送り全身の筋力が衰え、体力もなくなってきていました。
腰痛が落ち着いたものの起きることも一人ではできません。
リハビリを続けたことで軽めの介助でトイレに行き数ヶ月ぶりにトイレで排泄ができたのです。
それまではオムツ内で排泄し、交換していました。
これがどれだけ辛いことか。
口には出さなくてもやはり排泄はトイレで、もっと言うならご飯は起きて口から食べる等『人らしい生活』を続けたいと思うのではないでしょうか?

リハビリテーションば大きく分けて病気になりたての『急性期』、病気自体が落ち着いて後遺症を回復させるために集中的にリハビリテーションを行う『回復期』、それを維持していく『維持期(今は生活期ともいう)』の大きく3つに分かれます。
在宅リハビリテーションは病気になりたての頃の自然治癒力の期待はあまりできず、集中的なリハビリテーションも行えません。
この限られた時間で人間の尊厳』を取り戻すことは在宅リハビリテーションの醍醐味だと改めて感じた今日この頃でした。