みなさんこんにちは。
理学療法士・鍼灸師の李成浩です。
病気や姿勢からみる「腰イタブログ」が今回も始まりますよ。
速いもので今年も残るところ2週間を切ってしまいました。
年末年始の準備はいかがでしょうか?
身体が痛いまま年を越すのはよろしくないので、あまり無理せず少しずつ準備していきましょうね?
そんなこと言っている自分が、あまり準備できていなかったりもするのですが…
さて、今回はまさに「腰痛」が起きている方の中に、この病気の方がいるかもしれません。
それほど腰痛と姿勢に関与している病気と考えられます。
ココをご覧の方も一緒に考えていきましょう
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
まず病名から発表します。
それは…
「仙腸関節痛」です。
あまりピンとこない方がいるのではないでしょうか?
普通に生活していると、この関節のことは気にならないと思います。
しかし、この仙腸関節が原因の腰痛も少なくありません。
仙腸関節について少し説明しましょう
中心後面にある仙骨と、外側に腸骨が有りますが、ちょうどその二つが関節を構成している場所が仙腸関節と言われています。
この部分は平面関節と言われ、肘や肩のような動きはできませんが、仙骨は前傾と後傾、腸骨は開いたり閉じたりを各々ほんのわずかな角度で動き、姿勢やバランスの調節をしているようです。
しかし身体の重心に近い部分にあることから、この関節にかかる負担も多いことは容易に理解できると思います。
では、この仙腸関節痛について、もう少しみていきましょう。
骨盤構造からみて一般的に出産前後の女性に有りがちだと思われますが、どんな方でも起こり得る病気です。
どこに痛みが出るのかというと、片側の腰やおしり、下肢痛が多くみられます。
ぎっくり腰のような急性腰痛の一部は、仙腸関節の捻挫が原因と考えられます。仙腸関節の捻じれが解除されないと、慢性腰痛の原因にもなります。
また、長い時間椅子に座れない、仰向けに寝られない、痛いほうを下にして寝られない、という症状が特徴的で、歩き初めはつらいけど、徐々に楽になるという方もいます。
腰やおしり、下肢の症状は、腰椎の病気(腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアなど)による神経症状と似ています。
下肢の痛みは一般的に坐骨神経痛と呼ばれますが、仙腸関節の動きが悪くなり、周囲の靭帯が刺激されることでも痛みを生じます。
他の病気との鑑別方法として、ワンフィンガーテストというものが有ります。
痛いところを人差し指で示すように指示すると、ちょうど仙骨や仙腸関節の辺りを指し示します。
他に痛みのある側の関節を上から押すNewton(ニュートン)テスト変法、仰向けのまま足を伸ばして持ち上げるSLR(下肢進展挙上)テストなども、鑑別に有効と言われています。
治療方法は骨盤周囲をゴムベルトで固定するもの、痛みを感じる関節に行うブロック療法、本来の仙腸関節の動きを誘導するAKA(関節運動学的アプローチ)-博多法、これらの治療をしても痛みが取れない場合は手術によって関節の前面もしくは後面を固定する仙腸関節固定術が行われます。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
今回の「腰イタブログ」いかがでしたでしょうか?
これまでは病気から姿勢の異常が起こり腰が痛くなるという流れでしたが、今回は腰の痛みに直結する病気をとりあげてみました。
もちろん腰の痛みが発生するのは仙腸関節痛だけでなく、様々な病気によっても引き起こされます。
そちらは次回以降掲載します。
それではまた2週間後…
Life&Body Condition クオリア
(鍼灸院Medicaid)
安城市小堤町15-3(旧中京銀行)
℡0566-93-1788
営業時間 10:00~18:30
日曜日定休