
瞬間最大風速65m/sの猛烈な台風1号は、8日(金曜)am8時現在、
台湾南部の台東に上陸し、台湾を横断して
中国の福建省に向かいつつある。
沖縄の先島諸島は、まだ暴風圏内に入ってるみたいだね。
石垣島と沖縄本島は、東京と大阪くらい離れている。
本島最北端のやんばるでは、
台風の脅威にさらされている先島とは
県内で最も離れている位置関係にあり、
やんばるでは昨日は一時雨が降ったけど、
台風はまったく感じない。
けど、やんばるを覆っている厚い雨雲は台風の影響で、
沖縄付近で最大勢力に発達する台風は、
進路と風の向きには常に注意を払わないといけないので、
台風が接近するとけっこう精神的にも疲れる。
昨日の兄貴の夕方散歩で、
林道の道端に「トサカメオトラン」が咲いているのを見つけた。
やんばるにはランは多く自生している。
けど開花しないとなかなか判別しにくい。
「トサカメオトラン」の特長は、
花が垂れ下がっていること。
水分が不足して元気がないから垂れ下がっているのではなくて、
こういう形態の花。
また、陽が当たる場所で自生している。
やんばるの他のランは、どちらかというと
木漏れ日の当たる木陰や陰日なたとかジメジメした場所とかが多い。
「トサカメオトラン」
は、変な名前だけど、漢字で書くと
「鶏冠夫婦蘭」
鶏のトサカは、漢字で書くと「鶏冠」だから、
「トサカメオトラン」の花が、
鶏が地面を突いたときのトサカっぽいにしても、夫婦って?
命名の意味がよく判らない。
「トサカメオトラン」はやんばるの固有種ではないけど、
沖縄本島北部以外の県内では、
阿嘉島、宮古島、伊良部島、石垣島、西表島、与那国島あたり、
屋久島、奄美大島、徳之島でも生息しているらしい。
南西諸島に広く分布しているのに、
沖縄本島では北部でしか見られないのは、
「中南部では生息する環境ではなくなって消滅した」
ということだろうね。
人との共生が出来にくい、
デリケートなランのようで、
絶滅危惧種Ⅱ類に指定されている。
言い換えれば、このランが生息してるってことは
自然が豊かってことなんだろうね。
「沖縄本島の絶滅のおそれのある草木」
という希少な本は、
昨年、名護市立図書館から借りて、
兄貴がビリビリに噛んで、弁償することになった。
図書館には
「飼い犬に噛まれた」
とは言えずに、
「紛失した」
とウソの理由を言って弁財したので、
兄貴に噛まれた本は、私が持っている。
この本にも「トサカメオトラン」は載っていた。
この本は、けっこう役立っている。
「ありがとう、文春」
じゃなくて
「ありがとう、兄貴」
お礼を言うのも変だよね、
コイツのおかげで弁償させられてんだから。