ハイサイ、RIN(凛)ですニコニコ
琉球犬、猟犬、縄文犬、天然記念物、慰霊の日、

71年前の沖縄は阿鼻叫喚の地獄絵のような死闘が展開され、
この小さな島で20万人を超える死者・行方不明者が出た。

沖縄県民だけで12万人を超える犠牲者があり、
戦後71年目を経過しても、いまだに不発弾処理が絶えない。


陸上自衛隊特殊部隊、大101不発弾処理隊が
年間300回も不発弾を回収・処理している。


沖縄戦で米軍に投下された爆弾や砲弾は20万トンにも及んだ。
これは、葉書き1枚の土地に、1個の爆弾が落された計算になるのだという。


そのうち不発弾として残ったと推定されているのが5%、1万トンといわれ、
戦後71年経っても、まだ2500トンもの不発弾が地中に眠っている計算になる。


年間20数トンの不発弾が処理されているので、
2500トンの処理では、まだこの先100年後も不発弾処理が行われていることになる。

琉球犬、猟犬、縄文犬、天然記念物、慰霊の日、

この6月23日というのは、沖縄戦において
日本軍の第32軍司令官、牛島中将と同参謀長の長(ちょう)中将が
沖縄戦最後の激戦地・糸満の摩文仁で自決した日。

この6月23日を
「日本軍の組織的戦闘が終わった日」
として「慰霊の日」と定めている。


要するに、この日は沖縄守備隊が壊滅した日であって、
身勝手に自決した将軍たちのための慰霊の日ではないはず。
沖縄戦では、この後狭い本島南部を住民が逃げ惑い、
大きな犠牲を出している。


沖縄戦が正式に終結するのは、
日米両軍の代表が嘉手納基地内で降伏調印を行う9月7日、
日本がポツダム宣言を受諾し、無条件降伏した8月15日よりも
23日も後のこと。
私はこの9月7日を「慰霊の日」にすべきと思っている。


興味のある方は、昨年のブログ記事をご覧下さい。
「慰霊の日は6月23日より、9月7日にすべきと思うのさ~!」

琉球犬、猟犬、縄文犬、天然記念物、慰霊の日、

昨日の「慰霊の日」では、糸満市摩文仁の平和祈念公園で
金武(きん)町立金武小学校6年生の仲間里咲さんが
自作の「平和の詩」を朗読した。

これは、県平和祈念資料館が募った「平和の詩」848点の最優秀作品。
これが秀逸すぎるので、以下にコピペした。

琉球犬、猟犬、縄文犬、天然記念物、慰霊の日、


「平和(ふぃーわ)ぬ世界(しけー)どぅ大切(てーしち)」

「ミーンミーン」

今年もセミの鳴く季節が来た


夏のセミの鳴き声は


戦没者たちの魂のように


悲しみを訴えているということを


耳にしたような気がする


戦争で帰らぬ人となった人の魂が


セミにやどりついているのだろうか


「ミーンミーン」


今年も鳴き続けることだろう


「おじいどうしたの?」


左うでをおさえる祖父に問う


祖父の視線を追う私


テレビでは、戦争の映像が流れている


しばらくの沈黙のあと


祖父が重たい口を開いた


「おじいは海軍にいたんだよ」


おどろく私をよそに


「空からの弾が左うでに当たってしまったんだよ」


ひとりごとのようにつぶやく祖父の姿を


今でも覚えている


戦争のことを思い出すと痛むらしい


ズキンズキンと…


祖父の心の中では


戦争がまだ続いているのか


今は亡き祖父


このセミの鳴き声を


空のかなたで聞いているのか


死者の魂のように思っているのだろうか


しかし私は思う


戦没者の悲しみを鳴き叫ぶセミの声ではないと


平和(ふぃーわ)を願い鳴き続けているセミの声だと


大きな空に向かって飛び


平和(ふぃーわ)の素晴らしさ尊さを


私達に知らせているのだと


人は空に手をのばし


希望を込めて平和の願いを蝉とともに叫ぼう


「ミーンミーン」


「平和(ふぃーわ)ぬ世界(しけー)どぅ大切(てーしち)」

琉球犬、猟犬、縄文犬、天然記念物、慰霊の日、
 
里咲さんのおじいは沖縄戦当時海軍兵の25歳で左腕を被弾した。

里咲さんが小学校1年生の夏、
テレビで沖縄戦の映像を観たおじいが、
思わず左腕を押さえたので、
「おじい、どうしたの?」
と尋ねると、
おじいが沖縄戦で左腕を負傷し、
戦後は戦争のことを想い出すと古傷が傷み、
「戦争はいらない」
「今の平和な世界にありがとうと言うんだよ」
と何度もつぶやいた、という。
(おじいは2011年、91歳で死去)


里咲さんは、おじいの平和への想いを詩につづることにしたのだという。


「ミーンミーン」と鳴き響くセミの声。
里咲さんが以前読んだ本に
「セミの鳴き声は戦没者の悲しみの声」
と書いてあったのが、里咲さんが聞くセミの音は
「戦後71年。戦没者の悲しみだけではなく、
平和の素晴らしさを私たちに知らせている」
と解釈出来るのだという。
すごい感性だよね。


家族がいて、友達や先生に会える日々を「平和」と感じる。
でも沖縄には今も多くの米軍基地があり、
セミが飛ぶ同じ空に、米軍機が飛び交う。
「まだ平和ではない」


おじいと、そして世界の多くの人たちと叫びたい。
「平和ぬ世界どぅ大切」


「希望を込めて平和の願いをセミとともに叫ぼう」

琉球犬、猟犬、縄文犬、天然記念物、慰霊の日、
 
住民が巻き込まれる凄惨な地上戦となった沖縄戦を経て、
戦後71年を経過しても、今もなお広大な軍事施設が密集する基地の島沖縄。

4月の米軍属女性暴行殺人事件を象徴するように、
沖縄では米軍関係者による事件事故が後を絶たない。

戦後、こういう場面で必ず出るフレーズ
「綱紀粛正」
これが、守られたためしがない。


昨日の「慰霊の日」には、安倍総理もやって来た。
米国のポチのくせに、よく沖縄に来れるもんだよね。


7月10日の参院選で、
現職沖縄担当相の島尻安伊子氏が落選予想なこともあって、
県民感情をなだめようとやって来たんだけど、
「参院選で自公が圧勝したら憲法改正に踏み切る!」
なんて本音は隠して、
「沖縄県民の皆さま方の気持ちに寄り添いながら成果をあげていきたい」。
「今回の(沖縄女性殺害)事件については、
逮捕された容疑者のような人物が軍属という形で地位協定によってですね、
守られている、保護されているのは、これはおかしいと、このように思います」
「沖縄県民の皆さま方の気持ちに寄り添いながら、成果をあげていきたい」
「アメリカとは地位協定上の軍属の扱いの見直しを行うことで合意をしている」
だと。


「軍属の扱いの見直し」
という狭義にとらえても、
安倍総理はアメリカに交渉は出来るはずがないし、
見直しの交渉自体、する気はないはず。

琉球犬、猟犬、縄文犬、天然記念物、慰霊の日、
 
在日米軍基地を認める日米地位協定は、
米軍が、
・望むだけの軍隊を
・望む場所に
・望む期間置き
・公務中の犯罪は日本の裁判で基本的に裁かれない
とする植民地の占領的協定。

ドイツは、冷戦後に
日米地位協定に相当する「NATO軍地位補足協定」を、
ドイツの主権を認める形で改定している。


日本では、地位協定の見直しに言及したことはない。


小沢一郎氏は、
「日米同盟が大切なことはその通りだが、対等な日米関係でなければならない。
米国と本当に対等に話し合いができる日本にならないといけない」
要するに、対米従属関係を改めるべきだと発言してから、
東京地検特捜部にはめられているし、
小沢一郎氏を熱烈支持する植草一秀氏も
盗撮、痴漢で濡れ衣を着せられている。
一時、手鏡先生とかいわれていたよね。


日米地位協定は、触れてはいけないパンドラの箱。
なので、対米従属を象徴する安倍総理が、
地位協定見直しの発言をすること自体、
有り得もしないウソだと判る。


島尻安伊子氏も、米軍属女性暴行殺人事件に関して
日米地位協定の改定を求めて米政府を批判したけど、
これは口から出まかせのパフォーマンス。
痛ましい事件を利用して、選挙を有利に展開しようという
悪しき魂胆。


島尻氏は、那覇市議(民主党)だった2004年頃は、
米軍普天間基地の辺野古移設に反対していた。


それが2007年に自民党に鞍替えして自公の推薦を得て
参院選に初当選した途端、手のひらを返すように
辺野古移設に大賛成するようになった。
信念のかけらもない、ただ先生と呼ばれたいだけの人。

政治家としての資質がない。


それに島尻氏はウチナーンチュではなく、私と同じナイチャー。
島尻氏は宮城県出身でウチナーンチュに嫁いで
沖縄姓になっている。


沖縄でも、沖縄戦を生き抜いてきた人たちも
少しずつ減っている。


「平和の詞」を朗読した里咲さんのように、
若い世代が「非戦」を唱えていかないといけない。

琉球犬、猟犬、縄文犬、天然記念物、慰霊の日、