ハイサイ、RIN(凛)ですニコニコ
琉球犬、縄文犬、猟犬、トゥラー、天然記念物、

やんばるの、ふれあい自然動植物園の中に住むのは、
日々、心地よい潮風のミネラル成分や
癒し効果がある植物のフィトンチッドが吸えて、
人疲れもなく、ストレスが溜まらない快適生活が送れる反面、
近郊にはスーパーやコンビニ、商店などがないため、
月に2回は名護市まで買い物に出る必要がある。

ここは、
「テレビも無エ ラジオも無エ 自動車もそれほど走って無エ
ピアノも無エ バーも無エ 巡査毎日ぐーるぐる
朝起きて 牛連れで 二時間ちょっとの散歩道
電話も無エ 瓦斯も無エ バスは一日一度来る
…」
という歌詞の、
吉幾三の「俺ら東京さ行ぐだ」
に、イメージとしては重なる。

琉球犬、縄文犬、猟犬、トゥラー、天然記念物、

本島北部の集落ごとにある相互扶助組織「共同売店」、
集落ごとの、ゆんたくコンビニともいえる「よろず屋」だけど、
置いてある商品も少ないし、第一販価がバカ高い。
名護市のスーパーかねひでの3割増しくらいの価格帯。

商品回転率も相当悪そうに思えて、
缶詰とかは、私はついつい消費期限を確認してしまう。
「大丈夫なの?これ?」
って。


それに、いつ誰が何を買って行ったのかが
共同売店でのゆんたくのネタになり、それがイヤなので
私は出来れば共同売店での買い物はパスしている。
ここは車を運転できない高齢者のご用達店なんだよね。


それで名護市まで買い物に行くのだけど、
もちろん兄貴も同行する。
兄貴は留守番が出来ない、というか
兄貴を室内に監禁して強制的に留守番させて私が外出すると、
兄貴の逆鱗に触れて、
帰宅後に室内がテロ状態になるのを覚悟しないといけない。
それが怖いので兄貴を連れて行かざるを得ない。

琉球犬、縄文犬、猟犬、トゥラー、天然記念物、 【名護市名桜大近くで見つけた不思議な形の家】

かといって、兄貴を庭に出しておいたら、さらに怖い。
兄貴を仮にロープでつないでおいても、
兄貴はロープを簡単に咬み切るし、
第一、垂直近い壁でも2mくらい登れる兄貴からしたら、
庭を脱走するのはたやすいことで、
宅配便や郵便局の配達者などに、
本当の意味での危険が生じてしまう可能性が高い。

また、檻(おり)に入れようものなら、
兄貴は怒りすぎて、気が狂ってしまうはずだ。


なので、兄貴を庭に出して私が外出するのは、
ある意味、時限爆弾を起動させて外出する
無責任行為と同じようなもの。

なので、兄貴とは私は日常的に一緒にいることが多い。
兄貴が何かしでかさないように、ハラハラしながら
私は常々気をつけているのが現状。

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我が家から名護市までは片道75分はかかるから、
自宅出発後40分程度の大宜味(おおぎみ)道の駅で
兄貴のためだけに途中休憩しないといけない。

兄貴は、車酔いというか、車に乗ると
「捨てられるんじゃないか」
という変なトラウマがあり、
出発早々からよだれが出てきて吐き気が出てくるので、
昨年まではコマメに途中休憩をしていた。


休憩が一度で済むようになってきたのは、今年から。
大宜味道の駅の駐車場の、他の車と最も離れた場所で兄貴を降ろし、
国道58号線を渡ると海岸なので、
海岸散策を20分程度はさせないといけない。


兄貴は気難しくて短気でうるさいくせに、
デリケートなところがあって面倒なヤツだ。

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この大宜味村道の駅に、沖縄の妖怪「ぶながや」が
モチーフとして描かれている。

「ぶながや」は、大宜味村喜如嘉(きじょか)が伝承発祥の地といわれ
キジムナーの別の言い方。
沖縄ではキジムナーが圧倒的に著名なので、
ここでは「キジムナー」に統一する。


ウチナーンチュに「キジムナー」の話は無用だけど、
本土に住む人にとっては、意味がよく判らないだろうと思い、
今日はこれをテーマに選んだ。


いつも通り、前置きが長すぎるね。

琉球犬、縄文犬、猟犬、トゥラー、天然記念物、 【鳥取県境港市境港にある「水木しげるロード」の「キジムナー」ブロンズ像】

一般に「妖怪」というと、
「怖い、不気味で気味が悪い、会いたくない」
といったマイナスイメージがあり、
すべての妖怪が悪いのではなくて、
良い妖怪と悪い妖怪がいる。

「ゲゲゲの鬼太郎」で、良い妖怪といえば「鬼太郎」、
悪い妖怪といえば、人間に悪事をするのが無上の喜びで
どこからともなく現れて、勝手に人のうちへ上がり込み、
タバコやお茶など飲む、
妖怪の総大将「ぬらりひょん」が思いつく。


そういえば、私が高校時代に、
外見が似てるといって「子泣きジジイ」とか「猫ムスメ」とか
あだ名を付けられていた同級生がいたのを想い出したけど、
当時は何とも思わなかったけど、
今から思うとそれほど似てなかったし、
ちょっと残酷なあだ名だったね。
「サルの干物」とか「便所コオロギ」というのもいたけど、それは私が命名してやった。

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見た人に出世、子宝、玉の輿などの幸運が訪れるという
「座敷童(ざしきわらし)」も良い妖怪として有名だよね。

民俗学者の柳田國男の遠野物語に
「此神の宿りたまふ家は富貴自在なりと云ふことなり」
と記されているように、
旧家の座敷や蔵などに居着いている精霊で
幼い子どものような風貌をしているといわれている。


岩手県二戸市、青森との県境の山間の金田一温泉郷、
そこで最も古くから営業している旅館が緑風荘で、
そこは「座敷わらしが出る宿」として有名だったけど、
2009年(平成21年)に火災が発生し全焼してしまった。


座敷童が家出をすると、その家は運気がなくなり没落するというから、
緑風荘では、座敷童がいなくなってしまったのかもね。

琉球犬、縄文犬、猟犬、トゥラー、天然記念物、 【名護市の「ひんぷんガジュマル」】

沖縄の妖怪「キジムナー」は、子どもの姿をした妖怪。
赤い顔と髪、魚の左目が好物で、蛸(タコ)が嫌いなどが特長で、
大きなガジュマルなどの古木を住処としている。

寝ている人の胸を押さえつけるといったイタズラをしたり、
漁を得意として漁師を手伝うという説話もあるけど、
一般には「木の精霊」といわれている。

琉球犬、縄文犬、猟犬、トゥラー、天然記念物、 【名護市の「ひんぷんガジュマル」】

薩摩の島津氏が琉球を統治したのが1609年だけど、
1603年に浄土宗の僧・袋中(たいちゅう)が明に渡ろうとして難破、
琉球に漂着し、琉球の宗教や神話、民話などについて記した「琉球神道記」には、
国頭(くにがみ)で舟板を山から伐採する時に、
「次郎・五郎という小僕を使って曳かせる」
という記述があり、これがキジムナー伝説の基らしい。
琉球犬、縄文犬、猟犬、トゥラー、天然記念物、 【「おかあさんといっしょ」に出てたのは「じゃじゃまる(右)」】

キジムナーは、親しくなった人間に富をもたらすといわれている。
ある老人がキジムナーと親しくなり、
一緒に漁に出かけると毎晩大漁となり、その老人は金持ちになった。

後に、老人はキジムナーとの付き合いに嫌気がさし、
キジムナーの住処であった木を焼いてしまう。


やがて老人の家は没落し、
キジムナーが移り住んだ家は裕福になったという。


「キジムナーによって富を得た家は、キジムナーと縁を切ると没落する」
これは、本土の座敷童と同じだよね。


キジムナー、我が家に来ないかな~?
まさか、兄貴が…?
な、わけない!
兄貴はシーサー、家の守り神であって福の神ではない。
破壊王なんだから、福の神より散財の神だよ!

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