ハイサイ、RIN(凛)ですニコニコ
琉球犬、縄文犬、猟犬、沖縄犬、名護犬、

最近、兄貴は傷だらけになっている。

兄貴は昨年の元旦生まれだから、まだ1歳4カ月程度なのに
早くも近隣の覇王に上りつめてしまったけど、
下剋上の犬社会では、仁義なき戦いは果てしなく続いている。


兄貴が覇王になれたのは、周りが弱すぎたというより、
野犬社会の生活環境が劣悪すぎて生後の新陳代謝が激しく、
近郊では野犬で3歳以上の成犬はほとんど見かけないから。

琉球犬、縄文犬、猟犬、沖縄犬、名護犬、

病死した豚の生肉を食べ、豚舎の廃液をすすり、
蚊に刺され、雨に打たれ、おまけに毒蛇ハブがいて、
仔犬の時にワクチン注射も打っていない
そんな不衛生な環境で、長生きしろという方がムリだよね。

それで、子供や青年までしかいないような
兄貴と同世代前後の環境下では、
いわば暴力が吹き荒れる中学校みたいなものだから、
少年院や鑑別所に行くような粗暴なガキ大将であれば、
王座をGETすることはたやすいことを意味している。


なので、兄貴が覇王だからといって、
同世代のガキ大将というだけでは決して褒められたものではないし、
また、兄貴は戦いに勝つだけで、
周りの野犬たちのリーダーとしての自覚もまるでない一匹狼typeなので、
野犬たちのグループは壊滅せずそのまま存続しているのだから、
領土拡張をめぐる戦いは日々激化しているのが現状。
兄貴は個別のゲリラ戦に勝って縄張りを保持しているにすぎない。

琉球犬、縄文犬、猟犬、沖縄犬、名護犬、 【兄貴と同世代か、仔犬みたいな野犬は兄貴を敬遠する】

それでも兄貴が暴君で狂犬というのは、
さすがに近隣の野犬たちに十分認知されているようで、
最近は兄貴に集団で立ち向かうグループが増えてきた。

兄貴が宮本武蔵であれば、
吉岡一門の吉岡清十郎と弟伝七郎、伊賀国の鎖鎌の使い手宍戸梅軒、
宝蔵院の槍術・阿厳(あごん)、神道夢想流杖術開祖、夢想権之助、
巌流佐々木小次郎、秀忠の剣術指南役・柳生宗矩…、
こういった剣豪軍団たちが武蔵ひとりと決闘するようなものだし、
野犬軍団の対兄貴戦略では、
弱そうな1頭が囮(おとり)になり、
深追いしてきた兄貴に、途中で集団で襲いかかるような
いわば卑劣な戦法で、乱闘化することが増えてきた。


そのため、兄貴は最近傷だらけになっている。

琉球犬、縄文犬、猟犬、沖縄犬、名護犬、

鎌倉時代の元寇では、
当時の武士は、名乗りを上げて一騎ずつ戦う作法があったのに対し、
元・高麗軍は鉦(かね)や太鼓の合図で集団で戦うとか、
日本の2倍の射程距離がある弓や手投げ弾などの日本にない武器もあり、
日本の武士が
「やあやあ、我こそは…」
なんて家系や氏名など名乗りを上げているうちに、
元・高麗軍から弓が射られ、手投げ弾が炸裂して、
初戦は劣勢になり太宰府まで後退してしまった。

兄貴と軍団との戦いは
なんか、そういう元寇の戦いを思い浮かべてしまう。

琉球犬、縄文犬、猟犬、沖縄犬、名護犬、

兄貴と武闘派軍団との抗争では、
最近はほとんどが集団乱闘になるのだけど、
これはわずか数秒で雌雄が決着してしまう。

だいたい3頭前後が兄貴に襲いかかり、
乱闘の中で兄貴が咬まれ、兄貴が敵に咬みつく。


息詰まる乱闘は3秒も経たずに分離して、
たいていは兄貴が仁王立ちして、
敵が後肢を引きずりながら退散する。


その後、凱旋(がいせん)した兄貴が裂傷していることが判明して、
乱闘ではお互いに怪我をしたことが判る。
だけど
「必要以上のことはお互いにしない」
という、犬社会の仁義があることを知らされる。


人間の歴史は殺し合いの歴史だけど、
犬同士は同じ種の殺し合いまで発展することはほとんどない。


「ルールのあるケンカ」
「殺し合いまではしない」
こういうのは、人間は犬から学ばないといけない。

琉球犬、縄文犬、猟犬、沖縄犬、名護犬、

兄貴は武闘派野犬軍団との抗争で、
朝の乱闘事件から半日、横になって安静にしてた日もあった。

おそらく兄貴でも相当痛い思いをしていたんだろうけど、
夕方には、もう回復して縄張りの警護をしていた。


犬社会では、縄張りの保守というのは、
かなり重要なものらしい。

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兄貴が野犬に咬まれた左耳の前が、
なんだか台湾ハゲのように見えて気になる。
とてもカッコ悪い。

「台湾ハゲ」
は、
「1894年(明治27年)から翌年にかけて、
台湾に出征した兵士たちのあいだで伝染した脱毛症」
らしいけど、
私は、喜納昌吉&チャンプルーズのデビュー曲
「ハイサイおじさん」の歌詞で
初めて聞いた。


また、話が長くなりそうなので、次回に続く

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