ハイサイ、RIN(凛)ですニコニコ
琉球犬、猟犬、縄文犬、天然記念物、

名護市東江(あがりえ)のTSUTAYAから海側、
防潮堤の通りで「スナック凛」を発見した。

以下、私の勝手な想像。


こういう場末のスナックのママさんとしては
安室奈美恵さんや新垣結衣さん、仲間由紀恵さん、
国仲涼子さん、山田優さん、黒木メイサさん、 満島ひかりさん…、
こういったレベルを期待してもムダ。


実際には、秋元順子さんとか大月みやこさん、瀬川瑛子さん、
天童よしみさん、上沼恵美子さん、
あるいはこまどり姉妹とかのクラスを劣化させたオバア系が、
強めのパーマをかけて、
アクセントに紫色のヘアカラーをセルフ染めなんかしちゃって、
もしかしたらこめかみにトクホンを貼ってるかもしれない。
そういうのがカウンター内にいると思っていたら、
ショック度が少ないはず。


ママさんの服は、おそらく30年以上昔に買った、
着古したケバ系のドレス風で、安っぽい香水を大量に付けていて
5m離れていても強烈な悪臭に悩まされるに違いない。


その歴史あるドレスは、沖縄宝島、マンガ倉庫、
ブックオフとかに古着を買い取ってもらおうとしても、

査定前に「ごめんなさい」されるに決まっているような超レア系。
「東京都豊島区の巣鴨地蔵通り商店街で買ったの?」
みたいな。


勇気を出して入口の扉を開けると、
怪しげな照明の薄暗い店内カウンターの中から
ママさんがガラガラ声で「いらっしゃい」と不愛想に声をかける。


カウンターに座ると、
「この人、初めてだけど、誰かの知り合い?待ち合わせ?」
と、ママさんからジロジロ見られて査定されるに違いない。


その後、
「飲み物、何にします?」
なんて聞かれて、なぜ店に入って来たかを尋問され、
(面接試験じゃないんだよ!)
居酒屋と同じように、頼んでもいない有料のお通しが出される。


安上がりの手料理系より、ピスタチオとか落花生とか、
さきイカとかの乾きもの系も覚悟しとかないといけないね。

といっても、さすがにカルビーとかじゃがりこではないはず。
カクテルグラスとか、ワイングラスに入れてる場合もあるかもね。


店内は閑古鳥なのに、
すでにママさんが飲んだくれてヘベレケ状態で、
お客さんによる完全セルフサービスっていうことだってあるかもしれない。


とにかく、初めて入るスナックの扉は
「行きはよいよい、帰りは怖い」
的な、未知との遭遇ゾーンなのだ。


もしかしたらボッタクリとかもあるかもしれないし、
「スナック凛」は、
そんな一種のお化け屋敷的な雰囲気をかもし出していた。

琉球犬、猟犬、縄文犬、天然記念物、

私が中学校に入学した1968年(昭和43年)の大ヒット曲に
パープル・シャドウズの「小さなスナック」があり、
その歌詞から、子供心に、
「成人したら、そんなところに行って見たいな」
という憧れを抱いていた。

歌詞
僕が初めて 君を見たのは
白い扉の 小さなスナック
ひとりぼっちの 後ろ姿の
君のうなじが やけに細くて
いじらしかったよ


僕がその次 君を見たのも
バラに埋もれた いつものスナック
ギターつまびく 君の指先
ちょっぴり震えて つぶやくようで
可愛かったよ


僕が初めて 君と話した
赤いレンガの 小さなスナック
見つめる僕に ただうつむいて
何も答えず 恥ずかしそうで
抱きしめたかったよ


今日もひとりで 待っているんだ
君に会えない 寂しいスナック
キャンドルライトに 面影揺れる
どこへ行ったの 可愛い君よ 忘れられない
どこへ行ったの 可愛い君よ 忘れられない

琉球犬、猟犬、縄文犬、天然記念物、 【夕方の東シナ海、曇ってるので海は鉛色】

この曲は、アマチュアの作詞家・牧ミエコさんが
自宅近くのスナックをイメージして歌詞し、
パープル・シャドウズのリーダー今井 久さんが
自宅近くの赤坂のスナックをイメージして作曲し創り上げた。

当時のTV番組では音楽番組が多く、
また私は中学生になってから、
その前年から始まった「パックインミュージック」のリスナーだったこともあって、
「小さなスナック」は毎日何度も聴かされていたので、
想い出深い曲のひとつに上げられる。


ひと言でいえば失恋の歌なんだけど、
この魅惑の女性が誰なのかが判りにくい。


お化け屋敷「スナック凛」に新垣結衣さんが降臨したみたいで、
「僕」は目がハートになっちゃったんだね。


「僕」は未練たっぷりだけど、
魅惑の女性は「僕」に興味がなかったようで、
連絡先も知らせずにお別れになってしまった、
要するに「僕」の片想いだったんだよね。


彼女は「僕」の恋人ではないし、お客さんでもない。
口下手でギターも満足に弾けないのだから弾き語りでもないし、
小さなスナックである以上ホステスでもないはず。


彼女は突如として店に来なくなってしまうのだから、
店主の家族とか親戚とか知り合いとか、
そのあたりかもしれないね。


別れて会えなくなってから未練たらしいのは、
ガロの「学生街の喫茶店」も同様。


こっちの歌詞にも
「あの頃は愛だとは 知らないで
サヨナラも言わないで 別れたよ
君と 君と…」


結果として、お付き合いしてケンカ別れするなら、
「たら・れば」の身勝手な想像の世界にひたる方が
相手は当時のままの若さを保っているんだから、
懐かしく美しい想い出でいいんじゃないかな。


この「小さなスナック」が大ヒットしたことで、
同年、松竹が映画化して、私も一度観たことがある。
主演は藤岡弘さん。
青春映画で、内容は歌詞になぞらえてあったけど、
印象度ゼロなので内容的にはピンボケだったんじゃないかな。


南こうせつとかぐや姫の「神田川」とか「妹」「赤ちょうちん」も、
大ヒットに便乗して映画化されたけど、
これも、ひどいものだったよ。


石川達三の中編小説「青春の蹉跌」の映画は、
社会への一歩を踏み出そうとする有能な大学生が、
野望に固執するあまり破滅していく内容で、主演が萩原健一。
これはなかなかの出来だったな。


また、長くなりそうなので次回に続きます。

琉球犬、猟犬、縄文犬、天然記念物、